寺島尚正 今日の絵日記
2018年4月9日 朝陽を受けて
今年の花は早く咲く。
東京都心の桜(ソメイヨシノ)開花発表は3月17日。
平年より9日早く、 昨年より4日早かった。
1953年以来3番目に早い開花という。
満開となったのは24日。
こちらも平年より10日、去年より9日早く、
統計史上3番目に早い満開だった。
品種は違うが、まだまだ桜は見かける。
4年前、園芸店の処分コーナーで見つけた380円の桜の鉢植え。
年を重ねるごとに、我が家の庭を明るくしてくれている。
桜が早ければ、他の花達も皆競うように姿を現している。
見上げれば、青空の手前にハナミズキ。
視線をおろせばツツジや芝桜。
浜松町にある我がアパートのベランダでも
すでに沈丁花が咲き終え、若々しい葉が増えている。
次に、4年前手に入れた「バナナツリー」が
花弁を広げて、芳香を漂わせ始めた。
正式な植物の名は「カラタネオガタマ」。
枝や葉柄に褐色の毛が密生していて
葉腋に半開状に咲く花は直径2?2.5cm。
花弁は黄白色で縁や雌しべが、淡紫色を帯びている。
花はあまり目立たないが
バナナのような甘く強い芳香をもっているのが特徴。
一度匂いを嗅ぐともう虜になり、
何度も、花に鼻を近づける。
一方で、花の寿命は短くて1?2日で散ってしまう。
至福の時間は限られているのだ。
人生に重ねてみる。
長く生きる、それは意義深いことだ。
しかし、その人の生きた時間がいかに充実していたかで
量る価値観もあるだろう。
もっと長く咲いて、楽しませて欲しい。
これが本音ではあるけれど
花には花の咲く意味があるのだから、あるがままを見つめる。
「今年も枯れないで咲いてくれ、有り難い」
春は感謝の気持ちを抱かせる季節でもある。