寺島尚正 今日の絵日記
2017年9月11日 変わるもの変わらないもの
「壁は自分自身だ」
以前、心に残る一言特集で見つけた言葉。
芸術家・岡本太郎氏が発したものだとあった。
必ず乗り越えられると考えれば
壁は低くなり、
とても無理だと弱気になれば
壁は益々高くなる。
深く頷いた記憶がある。
重陽の節句
陸上男子100メートル
大学4年、21歳の桐生祥秀(よしひで)が
日本人初「10秒の壁を」破った。
日本新記録9秒98
世界で初めて10秒台を切ったのは
1968年アメリカ・ハインズの9秒95
日本は49年遅れで9秒台に突入だ。
大学最後、今季最後の100メートルで記録を出した。
彼の笑顔、爽やかではあったが
決して満足していないようだった。
「やっと4年間くすぶっていた自己ベストが更新できた。
やっと世界のスタートラインに立てたのかな。
そこからまた再度スタートを切っていきたいと思います」
ファイナリストとなるために
更なる努力は続く。
世界記録は、ジャマイカ・ボルトの9秒58
アフリカ系ランナーは高身長、脚が長くて先細り。歩幅が広い。
アジア系ランナーの桐生は脚が比較的太くて短い。
力学的に先細り型の方が脚を回転させやすいという。
一方で、桐生は、筋肉のつき方に天性のもの物があるのだという。
桐生の他
去年5月、ケンブリッジ飛鳥が10秒10、
9月に山縣亮太が10秒03
今シーズンは、多田修平が10秒08
サニブラウン が10秒05
日本選手が男子100メートルで決勝に進出したのは、
1932年の暁の超特急、吉岡隆徳氏のみ。
今回、桐生が日本選手初の9秒台をマークしたことで、
日本選手が世界のトップ選手と
オリンピックなどの決勝で戦える可能性が広がった。
結びにイチローの言葉を紹介しよう。
「壁というのは、
できる人にしかやってこない。
超えられる可能性がある人にしかやってこない。
だから、壁がある時は
チャンスだと思っている。」
今年も彼岸花が咲き始めた。