寺島尚正 今日の絵日記
2015年12月21日 諸猿こぞりて
今週はいよいよクリスマス。
街はイルミネーションでキラキラしている。
電飾やモミの木を見ると、決まって約30年前を思い出す。
文化放送に入社した年から数年間宿直勤務があった。
毎週1回か2回、夕方6時ごろ出社し、
夜のニュースや、番組と番組の間を繋ぐ「送り出し」業務をこなすのだ。
24日クリスマスイブが宿直になったのが3度ほどあったと記憶している。
当時はLEDなどあるはずもなく昔ながらの電球が点滅。
色は現在と比べると毒々しかった。
所々電球が切れていて、その部分が逆に目立っていた。
会社を定時で上がり、恋人が待つ場所へ足早に向かう感じのサラリーマン。
コツコツと軽やかな足音を聞きながら会社に向かう気持ちは複雑だった。
尤も恋人がいなかった私にとっては好都合だった。
イブの夜には生放送番組がスタジオにケーキを用意していた。
放送後、ケーキの残りが、宿直している報道部や技術部に
3つも4つも運び込まれる。
「こんな生活していたら絶対太る」など思いながら3ピース、
カットケーキを頬張っていたのが懐かしい。
翌朝勤務を終え帰路につくと、朝日がチカチカ電飾以上に目を刺激。
クリスマスは夕方まで就寝、そのパターンだった。
時は流れて宿直は無くなった。しかし現在平日は放送の都合で1人生活。
カロリーも気になるのでケーキは我慢。
山下達郎の曲を聴きながらゆっくり湯船でイブを過ごそうか、そう思っている。