寺島尚正 今日の絵日記
2015年8月17日 我が家の夏
我が家で、今年もユリが咲いた。
別段肥料も与えないのに、それは律儀に咲いてくれる。
決して手入れの行き届いているとはいえない雑草だらけの狭い庭。
そこに高さ約40センチ、1本の茎から様々な方向に5つ6つの花が開く。
この時期だけ、庭がほんの少し華やぐ。
こちらもそれなりに気を遣う。
春先に雑草を抜く際、ユリは抜かないように注意を払う。
ユリが咲き終え、ひょろっとした茎が緑から茶色に変わるまで
そのまま見守る。
花が落ちると、軸の部分が細長くぷっくり膨らんでくる。
子孫を蓄えているのだ。
こちらは種の拡散を2か月以上じっと待つ。
花が落ちたユリの茎は、寂莫感が強い。
花が派手なだけに、尚更だ。
我慢の時期だ。
10年前、どこからか種が飛んできて、茎を伸ばし
我が家で咲いてくれたユリ。
偶然そのままにしておいたところ、
ある日、房が割れ、冷たい風に吹かれて幾千もの種子が宙を舞った。
偶然、命の旅の始まりに立ち会った。
今年は6か所くらいで咲いてくれた。
嬉しい反面、雑草取りにさらに気を遣わなくては。
今年は8月15日に開いた。
平和を思わずにはいられなかった。
夏がいく・・・。