寺島尚正 今日の絵日記
2013年5月6日 真っ赤な・・・
四半世紀ぶり位に「ものもらい」になった。
夜中に目がかゆくなり、しばらく擦って朝を迎えた。
鏡で左目をみると・・・上まぶたの内側が赤く腫れている。
痛痒い感覚が残っていた。
「ものもらい」は、まぶたが赤く腫れ、痛みやかゆみを伴う目の病気のこと。
京都では「めいぼ」、大阪では「めばちこ」と言うらしい。
他の家の食べ物を食べると治るから、「ものもらい」という・・・・と聞いたことがある。
栄養事情が良くなかった頃の命名なのだろう。
一説によると、ものもらいには2種類あって、ひとつは麦粒腫(ばくりゅうしゅ)と呼ば
れるもの。まぶたには脂や汗の分泌腺や毛穴があるが、その小さな穴から細菌が入ってお
こる急性の化膿性炎症で、おもに黄色ブドウ球菌という細菌によっておこる。黄色ブドウ
球菌は、私たちの生活環境のさまざまなところに存在している。一般的には、この麦粒腫
と呼ばれる目の病気をものもらいということが多いようだ。
もうひとつは霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼ばれるもの。霰粒腫は、まぶたのなかにでき
るやや硬いできもの。脂の成分を出す瞼板腺のマイボーム腺がつまって、その周囲に慢性
の炎症がおき、中にかゆ状の分泌物がたまったもの。霰粒腫は麦粒腫と異なり、細菌感染
を伴わない無菌性の炎症。マイボーム腺はまつ毛の生え際近くに開口部があるが、その開
口部が炎症などで詰まることによって起こるそうだ。
治療法を調べてみると、3方法あった。
1つめ、目薬・軟膏
2つめ、手術
そして、3つめには笑った。
「放置」・・・これも治療に入るのだろうか・・・。
瞼が腫れて、半世紀前の記憶が蘇ってきた。
当時の、ものもらい対処法である。
信じてもらえないかもしれない。
我が家では、畳などを掃く「箒」の1本を抜き、
畳に触れない根元のほうを火で炙り、消毒したのち、
涙の出口のような窪みを刺激するのである。
今となっては、何とも不衛生なやり方だ。
当時は今以上に、ダニやのみがいたろうに。
それを掃きだしていた箒。
よくもまあ、事態が深刻化しなかったものだ。
昭和30年代の思い出である。
こんど、その治療者、母に聞いてみよう。
忘れたふりをするだろうか・・・。