寺島尚正 今日の絵日記
2012年8月20日 旅立ちました
とにかく今年は蝉が元気だ。
この夏は熱帯夜が多く、
夜中も昼間同様に鳴いている。
てっきり、蝉は明るさに反応し、
鳴き始めや泣き止みが決まっているのだと思っていたのだが
暑い夜には蝉が鳴き、涼しい夜にはコオロギが鳴いている。
もしかして・・・
調べてみると、『明るさ』と『気温の高さ』2つに反応するようだ。
夜中でも街灯の光で昼と勘違いし、
加えて熱帯夜でますます昼間だと誤解する。
「何だかこのところずっと活動している気がするなあ・・・」
そう思いながら鳴いているのだろうか。
東京本土に生息しているセミは、コエゾゼミ、エゾゼミ、アカエゾゼミ、
クマゼミ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシ、
ハルゼミ、エゾハルゼミ、ヒメハルゼミ、ヒグラシの12種。
夜中にカン違いをおこして鳴くのは、都心に生息数が多いアブラゼミ、
ミンミンゼミ、ニイニイゼミ。
こんなに夜中まで鳴いて、寿命も短くなってしまうのでは? と心配になったが
蝉の夜鳴きと寿命との関連はないらしい。
何故鳴くのか?
鳴くセミはおすだけで、めすは鳴かない。
オスの蝉は、メスの蝉に自分のいる場所を鳴き声で知らせているらしい。
ミンミンゼミやツクツクボウシなどは、
鳴くと、そのあとパッととびたってしまうが、
アブラゼミやニイニイゼミなどは、鳴いても、そのまま動かない。
つまり、動いてメスを探す蝉と、
鳴いてメスをよぶ蝉の2種類がいるのだ。
成虫になれば、たった1週間か10日の命しか無い蝉。
限られた時間の中で、大切な仕事をしなければならない蝉。
そう思うと、あの騒音がエールに聞こえてきた。