寺島尚正 今日の絵日記
2012年5月14日 慎ましく
緑がますます濃くなってきた。
近くの自然公園を散策すると
ウグイスはじめ、野鳥の会話が賑やか。
すぐそばで鳴くので驚いてしまう。
ウグイスの「ホーホケキョ」は、
春から夏の繁殖期に雄のみが出す鳴き声で、
縄張りに侵入する他の雄(オス)を追い払い、雌(メス)を呼ぶもの。
「チャッ、チャッ」という声は、
雄雌が、敵、親、子などに対して、季節を問わず発する。
どうして小鳥の囀り(さえずり)は、
人間が聞いてもきれいな声に聞こえるのか?調べてみた。
自分なりの結論は、長年雌が『美しい声でさえずる雄』を選んで来たから。
例えばコマドリは、1日に何千回も囀る。
囀りに熱心な雄は、食べ物を探す時間が少なくなる。
それでも食べ物を取るのに苦労をしないほど、
良い条件の縄張りを確保している雄ということになる。
また、大きな声で長く囀ることができる雄は、
体力がある証拠とも考えられるだろう。
私たちが聞いて美しいと思う小鳥のさえずりは、
雌が聞いたら、それ以上に、
強い遺伝子を残すための命をかけた選択になるようだ。
少子化や原発事故で、金や技術に無力さを覚えた私達。
今一度、自然界から学ぶときなのかもしれない。
美味しい空気、緑の生命力・・・
山の花を見て感じることこそ、真理なのだろう。