寺島尚正 今日の絵日記
2011年8月22日 夏を締めくくる花
今年も庭に百合が咲いた。
八王子に移り住んで十数年。
引っ越した8月、庭の片隅に1本、ひょろっとした茎が伸びていた。
葉は、日本刀の様に細い。月半ば頃の朝、庭に出てみると、百合が花開いていた。
植えたわけではなく、近所から種が舞い降りこの場に居ついてくれていた。
派手さと強さと美しさを備えた花だと感動したのを今でも覚えている。
あれから十余年、収穫した種を庭一面にまいた甲斐があり、今年は12本の茎が伸びた。
昨日まで、鉄砲百合だと信じて疑わなかったその花は、先程調べてみると、
どうやら高砂百合と呼ぶものらしい。
先の種類とは、葉の形がより細いところと、花を開く時期が、若干違うようだ。
花の命はかなり短い。
花が開いて2日もすると、白く清潔なラッパの部分が色褪せて傷ついてくる。
花の命は何とやらだ。
百合が種をつけるころは、猛暑も去っていくだろう。
高砂百合、夏を締めくくる、我が家の花が、今咲いている。