寺島尚正 今日の絵日記
2009年10月13日 自然対自然
先日の台風18号は大きな傷跡を残していった。死者もでた。茨城の知人の農場で、「そば」がやられた。「3分の1はやられちゃいましたねえ・・・」と笑い声で語っていた。笑い声には2種類ある。1つは心の底から笑顔な時。もう1つは・・・怒りや悲しみの限度を超えたとき。その息を弾ませる語り口には、「自然がもたらした結果には、恨み辛み言っても仕方ない」そんなオブラートで包まれていた。改めて農業は「自然」相手の仕事だと痛感する。そして、古から変わらない営みに「地球で暮らすこと」において、決定的な進歩は道半ばなのだと感じた。
近くの神社、樹齢、約100年の幹が折れた。折れた先が携帯電話中継基地のフェンス。偶然とはいえ、文明と自然を考えさせられた。私たちには両方必要だ。オバマ・アメリカ大統領がノーベル平和賞に選ばれたこと、偶然ではないのかもしれない。
本人が思っている以上に・・・。