4月23日に行われた第507回文化放送番組審議会についてご報告いたします。
まず、会の冒頭で「日本民間放送連盟 放送基準」が一部改正され2024年4月1日に施行されることに伴い、これに準拠する「文化放送番組基準」の一部変更が局側から諮問され、番組審議会から「妥当である」との答申を受け、開会となりました。
番組審議の議題は、3月31日(日)午前10時から12時40分に放送しました、文化放送開局記念特番「セイ!ヤング 55周年特別番組」を取り上げました。1969年から12年間放送された伝説の番組「セイ!ヤング」。「昨日のラジオ聴いた?」が翌日の学校での挨拶だった深夜放送の一時代を共に築いた「セイ!ヤング」世代もいまや、オトナになりました。当時のパーソナリティであった落合恵子さん、みのもんたさんを迎えて、“あの頃”を知っている、人生経験を重ねた今だからこそ味わってほしいオトナのために制作した番組です。
審議委員の意見の概要
全体としては、お二人ともご自分の語りを持っていて、非常に独特なもので若い人を引き付けていたその時代の様子が伝わってきた。ただ55周年ということであれば、以前の社会の様子など、そのあたりの語りが少し不足していた感じがしました。
落合恵子さんはラジオに登場していただく方としては適格で、上品でさらりとした教養があり、さりげない主張もあって、もっと聴いていたいと思った。それに対して好対照なのがみのもんたさんで、昔の話を沢山されるのですが、大人の重みのある言葉というのはあまり感じられず、多様性の観点から配慮に欠ける発言も非常に問題だと思いました。
50年経ってお二人とも結構緊張しながらしゃべっていた。すごく心配していたのですがお二人ともやり切ったということで、DJとして立派だと思います。少し内向的で真面目に考える落合さんと、昔話に終始したみのさん。これはこれで両方面白かった。
落合恵子さんの2時間とみのもんたさんの40分間。55周年特別企画としての企画構成としては、どうだったのかなと思いました。私は全部落合さんでも良かったのではないかなと感じました。
私はとても楽しく聴きました。前半の落合恵子さんに関しては非常に懐かしく、これが深夜放送だったな、ラジオの一番の特徴だな、という気がしてとても嬉しく思いながら聴いていました。みのもんたさんにはお元気で、これからもご活躍いただきたいと思っています。
落合恵子さんは今回聴いてよく分かったのですが、いわゆる正統派ディスクジョッキーというか、これぞまさにDJのあるべき姿だなと思いました。
文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史氏、副委員長・加藤タキ氏、そして松永真理氏、荒川洋治氏、福本容子氏、そして吉野隆氏の6名です。
2024年5月20日
文化放送番組審議会事務局