9月26日に行われた第501回文化放送番組審議会について御報告いたします。

議題は、毎週火曜日の午後9時30分から10時の30分間放送している「アンジェリーナ1/3のA世代!ラジオ」です。変わったタイトルだなとお感じになったかもしれませんが、A世代というのは、21歳で「いまどき女子」の枠でくくられがちなアンジーが、伝統芸能の話だったり居酒屋の話だったりと、年齢に縛られないトークをしていきたい、アンジーならではの世代を作っていこうということでつけたタイトルです。今回は7/11(火)の放送分を取り上げました。

彼女のプロフィールを拝見して、私には理解出来ないトークが続くのだろうと先入観をもって聞いた。しかし良い意味で裏切られた。面白く、時の経つのを忘れて楽しく聴くことが出来た。ただタイトルの「A世代」が少し考えすぎの様な気がした。高齢者にもわかる内容の番組をわざわざ世代差を匂わせる言葉をなぜ使うのかは疑問を覚えた。

21歳でここまでのトーク力というのは大変なものだと思うので、のびのびとやって欲しい。人を引き付ける力がハンパではないので、もうどんどんのびのびと育てていただきたいなという風に思った。

アートというもの全体に対する関心が非常にあって、それが上手く話の中に盛り込まれている。領域を限定しないので、いろんな話題について飛び込んでいくという語り方ができる人、また話を作れる人だ。「話」ができる人だと思うので、非常に期待をしている。

今を楽しんでる、今を学ぼうとしている。その姿勢がある限り、すごいパーソナリティになると思う。はっきり言ってテレビよりラジオ向きだ。私の中での想像力が増して掻き立てられるというか、こういう風に思わせるパーソナリティは滅多にいないので、大事にしてほしいと思う。

世の中の様々なことに対する観察力、着眼点がとても面白い方だと思う。また、全く媚びていないというか、自信を持って、正直に思うところを語っていたところにも大変好感を持った。30分間一人で、ある意味、取りとめもないテーマについてただ語り続けているのに、全く聴く者を退屈させない、笑わせてくれる才能は天性のものなのか。これからも、のびのびと語り続けて頂きたい。

淀みなく、立て板に水を流すようにポンポン出る言葉には本当にびっくりした。話のつなぎに、「そんなこんなで」という言葉が多く使われていたので少し耳に残った。いずれにしても21歳でのこのトーク力というのは刮目に値するもので、第2の古舘伊知郎、近田春夫、黒柳徹子さんを目指して頑張ってほしいと思う。

文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史氏、副委員長・加藤タキ氏、そして 松永真理氏、荒川洋治氏、福本容子氏、そして吉野隆氏の6名です。

2023年10月17日
文化放送番組審議会事務局