4月26日に行われた第487回文化放送番組審議会について御報告いたします。
議題は、2002年10月に放送を開始した「A&Gメディアステーション こむちゃっとカウントダウン」(通称:こむちゃ)でパーソナリティは櫻井孝宏さんと白石晴香さんです。番組では、リスナーのからのリクエストをもとに「アニメ」「ゲーム」「声優」「特撮」関連の楽曲=こむちゃミュージックのオリジナルベスト10を発表しつつ、週替わりのテーマでメールを募集してトークをしたり多彩なゲストを迎えるなど、音楽バラエティ的な切り口で番組を制作、放送しています。
今回は麻倉ももさんがゲストの2022年3月5日放送分を取り上げました。

審議委員の意見の概要

非常にテンポよく、櫻井さんと白石さんの声が明瞭で聴きやすい番組だ。アニメや声優に興味を持つ方たちにとっては快適な番組だと思うが、私自身には未知の世界である。麻倉さんのトークは非常に平凡で親近感があり、この世代には受け止めやすい内容なのかと感じた。

20年も続く長寿番組ということは毎回毎回それなりのイノベーションがあっての事だと思う。白石さんは合いの手が上手く絶妙なコンビネーションだ。私には分からない世界だったが、ファンが定着している良い番組だと思うので、30年40年と続けていって欲しい。

リスナーにとって安定感を与えているのは、シンプルな番組構成と、淀みない進行、そして櫻井さんの力によるところが大きいと思う。ゲストからの話の引き出し方は巧みで、ファンにとっては非常に面白いコーナーになっていたと思う。1時間の中で13曲を紹介するのは音楽を楽しむには忙しすぎるのではないかと感じた。

短いオープニングからすぐ音楽に入る軽快なアプローチは良いと思う。声優の声は聴いていてこんなに気持ちがいいものかと、活舌やリズムの良いアナウンサーとは違う魅力を再確認した。櫻井さんの安定感は底知れぬものがあり、声も若々しくぜひ50年続くことを目指して欲しい。

今の声優は以前と違い、顔も出すし芝居もし歌も歌う、本当に光の当たるところに出てきたのだと感じる。私には分からない世界だが、存在感のすごさは認めざるを得ないし、リスナーとの絆が深い番組だということは理解できる。20年を機に新たな商機を見出すことを期待する。

始めから最後までサラッと聴けたのは櫻井さん自身が軽やかな方だからかもしれない。淡々としていてとても心地よかったし、リスナーにとっては好感度が高いだろうということが分かった。20年続いていることに感心をし拍手を送りたい。末永く続くことを期待する。

私の年代には今回の議題は本当に難しく、直近の放送も聴いたが同じだった。自分の好きなものだけに凝り固まっているからだと思う。ただ櫻井さんが番組開始からずっと続けている事はすごいと思う。

文化放送番組審議委員は、委員長・弘兼憲史、副委員長・加藤タキ、そして白井勝也、松永真理、荒川洋治、吉野隆、若林覚の各氏7名です。(発言はこの順番ではありません。)

2022年5月16日
文化放送番組審議会事務局