松原秀が語るお笑いのメカニズムとは？～10月22日『裏表　松原秀とモグライダー芝大輔』

文化放送超!A&G +にて毎週土曜日27:30から放送中の『裏表　松原秀とモグライダー芝大輔』。パーソナリティは、脚本家・放送作家の松原秀さんと、お笑い芸人「モグライダー」の芝大輔さん。

10月22日の放送では、お笑いのルールについて話しました。

松原さんは、『千原ジュニアの座王』を観ていたとき、説明するのが難しいお笑いのメカニズムがあったと言います。

松原　奥さんと一緒に『千原ジュニアの座王』を観てたの。
芝　うん。
松原　うちの奥さんは、お笑い好きなんだけど、あまり詳しくないの。笑うの好きなんだけど、分からないときがあるらしくて。「今、なんでみんな笑ってるの？」とか。
芝　うんうん。
松原　大ちゃん（芝さんの愛称）が家に遊びにきたときも、俺たちの会話聞いてると、たまに置いてけぼりになるんだって。
芝　へー。
松原　（会話の）スピードが速すぎるらしいの。やっぱり、全く気を遣わずにしゃべると、言葉を端折ってるんだよね。
芝　あー！
松原　「このフリはいらないだろう」って話してるから、短い言葉でスピードも速くなる。だから、「どこがフリで、どこがオチか分からない」って言ってて。
芝　うん。
松原　で、『千原ジュニアの座王』は、どっちが勝ったか大竹（一樹）さんが判定するじゃん？その判定が、たまに分からないときがあるらしいのね。「なんでBさんが勝ったの？Aさんの方がウケてたのに」って。
芝　うんうん。
松原　お笑いにとってウケはすごい大事じゃん。ウケてたっていうのは最大の正義なんだけど、意外とルールがあるんだよね。
芝　はい。
松原　フリに即してるとか、ルール違反のお笑いの取り方とか、さらけ出してないとか（いろいろルールがあって）。（芸人としての）腕は下手っぴなんだけど、本心をさらけ出したから、その剛速球にやられてドカンとウケるとか！健全とか誠実って意外とベースにあるんだよね。人をイジるにしても。
芝　そう！
松原　これを共有するのがすごい難しくて！メカニズムを言おうとすると。
芝　あー、確かにね。説明するとなると……。

松原さんは、「ウケればなにやってもいいのよ。だけど、お題という枠からはできるだけ出ない方がいい。それがウケにも直結するから」と話します。また、「エンタメのルールが観ている人たちと共有できていない」と言います。

松原　理屈を説明するのが難しいって思ったときに気づいたことがあって。これだけネットが流行ってるから、今テレビ観てる人は裏側まで知ってるじゃない？だけど、エンタメのルールって観てる人たちには、未だに共有されてないよね。
芝　そうね！わざわざ言うことでもないし。
松原　芸人さんもプロだから言いたがらないしね。だから、ずっと乖離があるよなって。
芝　あー。
松原　例えば、大ちゃんがキツい言葉でツッコんだら、それがキツすぎると。「あれは可哀そうだ」っていう反応があったときにさ、今のルールを知っていないと、どう楽しんでいいのか分からないじゃない？どれがセーフで、どれがアウトなのかとか。
芝　うんうん。
松原　まあ、テレビ出てる人たちは、ほとんどアウトはしないからね。
芝　確かに、難しいな。これがまた、収録だと辻褄が合うように編集されているけど、それも編集者の価値観とかにもよるからね。
松原　そうね。センスというか。
芝　うん。要は、一番シンプルに言うと、「聞かれたことに答えたやつ」だけが正解だから。
松原　そうだね。

『裏表　松原秀とモグライダー芝大輔 』第25回（10月22日放送分）はYouTube文化放送A&G 『裏表　松原秀とモグライダー芝大輔』チャンネルでアーカイブ配信中。