井上雄彦さんの『バガボンド』、三田紀房さんの『ドラゴン桜』、
小山宙哉さんの『宇宙兄弟』・・・ご存知でしょうか?
これらの作品に講談社で編集者として携わった方です。
敏腕編集者として知られた佐渡島社長が立ち上げたのが
作家さんのエージェント会社、コルク。
日本ではまだ一般的ではない作家エージェント業ですが、
タレント事務所に近いものがあります。
ただ、タレント事務所との違いは、人をマネジメントするのではなく、
作品をマネジメントするところ。
メディアに所属する編集者は、そのメディアを中心に組み立てます。
たとえば『週刊モーニング』の編集者は、
『モーニング』の読者に合った作品を作家さんと手掛けますが、
コルクでは、作家さんとまず作品を手掛け、
その作品をメディアに売り込む、という考え方をしています。
つまり、「メディアに作品を合わせる」のと
「作品にメディアを合わせる」の違いがあるとおっしゃっていました。
その具体例が、三田紀房さんの『インベスターZ』。
三田さんと佐渡島社長が投資をテーマにすることを決定。
その後、さまざまなメディアに連載を持ちかけて
結果的に『モーニング』に落ち着いたとのこと。
『週刊少年ジャンプ』にも提案をしたということで、
もしかしたら全く別の雑誌に載っていたのかもしれません。
編集者でもある佐渡島さんは、
作家さんの才能は「観察力」だと断言され、
その判断はあくまで読者目線だとおっしゃっていました。
その上で、才能を感じれば、
「当たらないではなく、当たるまでやる」という言葉には
力強さを感じられました。
灘高校から東京大学に入学、講談社に入社という素晴らしい経歴ですが、
今の考え方を10年前に持っていれば、
大学にも行かずとも良かったとおっしゃっていました。
そして、10年後の自分が今の自分を振り返った時、
「あのころの自分はまだこの程度だったのか」と思えるような、
新しい考え方をする人物になっていたいともおっしゃっていました。
10年後の佐渡島社長はどんなことをお考えになっているでしょうか。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
さて、次回のゲストは
株式会社しまむらの代表取締役社長、野中正人さんです。
「ファッションセンターしまむら」でお馴染みですね。
全身をしまむらでコーディネートした「しまラー」という言葉も生まれました。
流行のファッションを安く買える秘訣や
経営方針など、幅広くお話を伺います。
お楽しみに!