30回目の放送。今週も日本ラグビー界のトップで活躍したレジェンド、大西将太郎さんをお迎えします。
・大西将太郎さんのプロフィール
大西将太郎さんは大阪府東大阪市のご出身。
1978年11月18日生まれの39歳。(180cm、90kg)
東大阪市の布施ラグビースクールでラグビーを始め、啓光学園高校で花園準優勝に輝く。
2001年にワールドファイティングブルに入団(~2006年)
ジャパンラグビートップリーグ(リーグ戦)は通算143試合に出場。
2007~08年シーズンは「ベスト15」「得点王」「ベストキッカー賞」の三冠に輝く。
同志社大4年の時に日本代表に初選出、以降、2008年のサモア戦まで通算33試合に出場。
2007年ワールドカップフランス大会のカナダ戦では終了直前に同点ゴールを決め、12-12と引き分けながらも日本代表のワールドカップ連敗記録を13で止めました。
2016年現役引退。現在は2019年ラグビーワールドカップの認知活動および、ラグビーの普及活動のため全国を回っています。
「日本人にはむいていない」と言われていたラグビー。しかし歴史的な快挙を成し遂げ可能性を見せてくれました。成功の裏には挫折もあるはず。そこで今回は大西さんの乗り越えた挫折について伺いました。
大西さんが大学4年生の時に日本代表に選ばれた大西さん。その時の代表監督は憧れの平尾誠二さんでした。自分の中でストーリーが順風満帆に進んでいたため天狗になってしまった時期があったそうです。平尾誠二さんが監督を引退した後、4年間日本代表に選ばれませんでした。自分の夢であるワールドカップに出られなかったのでもがき苦しんでオーストラリアに留学しました。そこで自分を見つめなおし、もう一度自分の夢を確認したところやはり「ワールドカップに出場すること」でした。再確認した大西さんは次のワールドカップに向けしっかり準備。チャレンジした結果ワールドカップに出場することができました。「あの時間があったからワールドカップに出場することができた」と大西さんは話します。
「眠れない夜もあったのでは?」と右京さんは聞きます。
その時に通訳の方から教えてもらった言葉「Everything happens for the best.(すべてのことは最善のためにおこる)だから今は耐えるときで、ここを鍛えてそのあとにベストなことが起こるから耐えなさい」と言われたことを今でも忘れていない大西さん。本当に耐えて、耐えてその言葉を刻み4年後返り咲いたときは本当にうれしかったそうです。
苦労して再び日本代表に選ばれて、2007年ワールドカップフランス大会に出場し、最終戦のカナダ戦では得点が10-12。残された時間はロスタイムのわずかという終了直前に同点ゴールを決め、12-12と引き分けながらも日本代表のワールドカップ連敗記録を13で止めました。
しかしこの時も苦しい時期でした。大会で日本代表が勝てていなかった状況。トライを獲った場所は端っこでした。ラグビーはトライを獲った場所の延長線上でキックを蹴るので、心の中では「もうちょっと真ん中にしてほしいな」と思ったそうです。このキックが入れば最悪同点にはできる状況でした。大西さんは最初足が震えていましたがボールを置いた瞬間覚悟が決まりました。「今までやってきたことしかできない」そう思った大西さんは観客の声も聞こえないほど"無"になっていました。
その時に準備をしっかりしておくことは大事だと再確認したそうです。
本来は他の選手がキッカーを務めるはずでしたが、大会の直前に怪我をしてしまい急遽大西さんが任命されました。ラグビーのキッカーはあまり練習しない機会が多いそうですが、大西さんはしっかり準備をしていました。その努力とプレッシャーに強い心で任命したと終わった後で監督に言われたそうです。プレッシャーにはあまり強くないと語る大西さんは「監督の期待に答えたいというのと、準備していた自負があったので蹴れました」と話しました。
実は当時ルーティンという言葉をすでに使っていた大西さん。しかしあまり流行らなくて、のちに五郎丸選手が使ったことで大流行しました。大西さんは最後に「五郎丸選手が流行らせてくれたおかげで自己紹介が楽になりました」と感謝していました。
TeamUKYOの近況
・ジャパンカップ
先週の土日に宇都宮で行われたジャパンカップは、天候にも恵まれ大勢の観客が見守る中の開催となりました。
土曜日に開催されたクリテリウムでは、今回のレースで現役引退となるオスカル・プジョルがスタート直後から逃げを試み、観衆を大いに沸かせてくれました。
しかし、レースはラスト3周から激しく動き、最後はトレックセガフレードのデゲンコルプがスプリントを制して優勝。TeamUKYOはレイモンド・クレダーが最高位の5位となりました。
翌日は本戦となるロードレースが開催されました。
この日も世界トップ選手によるスピードの速い展開となり、何度も逃げ集団がシャッフルされる展開に。オスカル、ベンジャミ・プラデス、ロビー・ハッカー、畑中勇介が食いつくも、最後は集団から遅れてロビーの10位がチーム最高位となりました。
ロビー(10位)、ベンジャミ(14位)、畑中(30位)の3名がUCIポイントを獲得しています。
今年は表彰台を逃してしまいましたが、皆さまの応援ありがとうございました。
土曜日にチーム右京のテントに来てくださった皆さまにもお礼申し上げます。
今週はラグビーの元日本代表、大西将太郎さんをゲストにお迎えしました。
大西さんには、来週もお話を伺います。
大西将太郎さんの選曲
M タッタ / ゆず
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