番組紹介
土曜朝ワイド「ハピリー」パーソナリティを務めた玉川美沙が心機一転、新たに取組む音楽プログラム~「玉川美沙 MUSIC SELECTION」。毎週、様々な角度から特定のテーマを設定し、テーマにこだわったMUSIC SELECTIONをお届けします。玉川美沙自らが選曲に係わり、選曲した1曲1曲に込められた「想い」や「背景」を紹介していきます。 さらに、月1回のスペシャル企画としてピアニストであり作曲家の宮川彬良先生に出演頂き、毎回特定の切り口で「音楽」の楽しさや奥深さ、また時にはミステリアスさを、実演を交えて検証する“スペシャル”な放送に取組んでいきたいと考えます。
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2018年1月21日
1/20 Radio Koguuu! レポート!
レーシングドライバー、登山家、自転車大好き! 片山右京さんの登場です。
右京)おはようございます。
玉)おはようございます。今週からはゲストをお呼びしております。今月のゲストはSMBC日興証券に所属しているアスリート、鈴木徹さんです。よろしくお願いします。
鈴木)おはようございます。よろしくお願いいたします。
右京)2m以上飛んでいるのはパラリンピックでも2人しかいないんですね。
鈴木)そうですね。義足だと二人ですね。
玉)あの綺麗なジャンプ!見ましたか?息子に何回も見せちゃいましたよ「見ろ!この綺麗なジャンプを!」って(笑)
右京)僕、最初に正直に言いますけど、飛ぶとかは苦手なんですよね。一応昔陸上部にいて、遊びで走り高跳びとかもやってたんですよ。でも失敗するとバーが背中に食い込んで痛いし、元々背中も固いから苦手なんですよね(笑)
玉)右京さんは地上にいらっしゃる方ですもんね(笑)
右京)そもそもなんで走り高跳びにたどり着いたんですか?
鈴木)元々小学校の頃にミニバスケットボールをやっていて、そこでジャンプ力がついていたんですよ。学校の授業でも走り高跳びをやったりしていて、僕の出身の山梨県は「校内陸上記録会」という陸上大会がありまして、そこで成績が良ければ「市」の大会や「県」の大会に出場できるんです。その中で市のチャンピオンになりました。それで中学校に上がって背面飛びを覚えたところ記録を伸ばし続けて、県で2位になるまでになったんですよ。
右京)才能があったんですね。
玉)でもその頃は専門でやっていらしたのは「ハンドボール」だったんですよね?
鈴木)そうです。なので陸上部に駆り出される形一緒に出ていました。
玉)かっこいい!
鈴木)背面飛びができたからこそだと思います。大人になってからだと背面飛びは怖さが出てしまいますから、小さい頃にやっていたからこそこの道に進めていたと思います。
右京)いきなりでできるスポーツじゃないからね。
鈴木)義足になる前にやっていたからこそ出来たというのはすごく大きいですね。怖さもなかったですし。
玉)交通事故にあわれたのは高校生の時なんですね。
鈴木)そうです。高校3年生の卒業式の1週間前ですね。ハンドボールで全国3位になりまして大学にスポーツ推薦が決まっていました。ちょうど気持ちが緩んでしまう時期だったんですね。
玉)輝ける未来を見ているときですもんね。
鈴木)山梨県なので車がないと移動ができないということで、免許をとって1か月後の事故だったんですけど「居眠り運転」でした。
右京)ありゃりゃりゃ。
鈴木)その頃は自分で車を運転して移動できるというのが楽しくて仕方なくて、バイトをしながら寝る間も惜しんでずっと運転していたら、いつの間にか眠ってしまって目を開けたら目の前がガードレールという状態でした。
右京)そういう事故だったんですね。
玉)自分の中で前途洋々たる未来が輝いていたその時だったんですね。今はこうして淡々とお話をしていただけていますけど、それが十数年前の話でもその当時はもう
鈴木)そうですね。小さい頃やっぱり「日本代表」というものに憧れていたんですね。それがまだ種目が決まっていなくて、高校生の時に全国3位になって「おそらくこの種目だろう」と思って、大学で活躍できれば代表の夢もあったんですよね。でも意外に義足になって道は変わったんですけど、日本代表という夢は変わっていないんですよ。自分としては大きな進路変更したわけではなくて、どうにかして日本代表の道を歩みたかったので、ジャンプも好きでしたし結果的には充実しているなと思います。
玉)鈴木さんのお話を伺うと、「夢を失った」という感じにはならなくて「夢の種類が変わった」という感じで、競技を変えただけでご自身の人生設計は変わっていないですよね。
鈴木)変わっていないです。ちょっと横にスライドしたくらいの感覚です。種目は違えど小さい頃のスポーツ経験は凄く活きていますからね。
玉)簡単な言い方かもしれないですが、気持ちの切り替えが我々には想像できない速さと確実さでそこにたどり着かれたという感じです。
鈴木)なんというか自分としては障害を乗り越えたという感覚もないですし、切り替えたという意識もないんですよ。日本代表になるためにはどうしたらいいかなと思って探したところパラリンピックの陸上でした。実はパラリンピックでは義足を使ってやる競技って少ないんですよ。「自転車」と「陸上」と「トライアスロン」しかないんです。どうしても自分の足でやりたかったので「車椅子バスケ」は選択肢に入らなかったですね。たまたま高跳びをやっていたということがそこに活きましたね。
右京)それでも今振り返っているからという部分があるけど、事故を起こした瞬間、一週間、一か月って乗り越えてくる間に僕たちが想像できない凄い時間が絶対あったはずなんだよね。
鈴木)事故から一週間が一番大事な時間だったんですね。足が残るかどうかの時で、複雑骨折をしていたんですけど一回足をつなげてはいたんですよ。一週間以内に血管に血が流れれば足がある状態で生活がおくれる状態で、流れなければ切断しますというふうに言われたんですけど、スポーツで骨折と言うと2か月くらいで戻るのかなと思っていたんです。でも段々状況が変わって来まして、足先が壊死してきてしまって冷たいし固いし動かないという状況で、段々「危ないな」と感じてきたんですよ。人間は動けないと何もできないんだなと感じた瞬間でもあって、あとは薬の力しか借りれないので願うことしかできなかったですね。いざ無くなるとショックとかそういうレベルではなくて「仕方ない」という感じだったんですよ。命か足しかなかったので「あと一週間待ってください」ということが言えないんですよね。あと一週間、二週間遅らすと膝が残らなくなってしまってさらに障害が重くなってしまうんですよ。知り合いの方から「ひざは絶対にあったほうがいいから、なるべく早い判断がいい」ということで自分の中で気持ちを決めていました。もちろん完璧には受け入れてはないんですけど、可能性を義足に託したいなという気持ちに変わってたのは大きかったですね。
右京)高校生の時にそういう決断ができるっていうのは、本当に「アスリート」なんだね。フィジカルだけじゃなくて強さも持っているんだね。
鈴木)スポーツでの経験もそうですし、自分が運転手だったのもよかったですね。同乗者もいたんですけど、自分が一番怪我が大きかったのですごくよかったなと。あとは自分で納得すればいいのかなと思ったので。
玉)常に選択肢を自分で置いて、その先には日本代表になるためにはというものが消えずに来ていたんですね。
鈴木)そうですね。常に日本代表になるためにはを考えていましたね。
右京)そのまま世界だもんね。
玉)そこから17年ずっと第一線でやるアスリートになったわけですからね。
鈴木)ちょこちょこ怪我はありましたけどね。
右京)そうやって乗り越えて他のアスリートが出てきて超えられるはずなのに、君臨し続けているから強いんだよね。
どうしたら飛べるようになるんですか?やっぱり太ってちゃダメなんだよね?
鈴木)そうですね。体重のコントロールは常にしています。ハンドボールはコンタクトがあるスポーツなので身体を大きくしろと言われていたんですけど、陸上はなるべく脂肪を少なくしたほうが早く走れたり、高く飛べますからね。
右京)鈴木さんは背が高いですし、もちろん背が高いほうが有利なんですよね。
鈴木)そうですね。僕179cmあるんですけど、小さいほうなんですよ。192cmくらいの身長の方もいるので、日本人は比較的小さいほうに入りますね。あとはどこで勝つかとなると走るスピードだったり、技術ということになりますね。
右京)大林素子さんみたいに5m位あったら倒れるだけで2mくらいは飛べそうだよね(笑)
鈴木)大林素子さんにお会いしたことあるんですけど僕より身長高かったです(笑)
玉)バレーボールは縦には高そうですけど高跳びは飛べなさそうなイメージですけど(笑)
右京)全部踏んずけて行くからね(笑)
玉)これ以上言うと怒られちゃいます(笑)来週も引き続き鈴木選手にお話を伺いたいと思います。今週来週は鈴木さんに曲を選んでいただきたいと思います。
鈴木)僕からは清貴さんの「MY VICTORY」お願いいたします。
玉)パラリンピックの応援ソングですね。
鈴木)実はこの清貴さんとも面識があって、リオオリンピックで惨敗してしまったときにメッセージを込めてこの曲を作っていただいて、いつもこの曲を聞いて奮い立たせています。
右京)かっこいい!
玉)片山右京さん、鈴木徹さんありがとうございました。
右京&鈴木)ありがとうございました。
番組では皆さんからの質問を受け付けています。
自転車に関すること、健康やエコに関すること、チャレンジしたいこと、チャレンジしていること、右京さんに相談したいことなど何でもOKです。
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今週の一曲
M MY VICTORY / 清貴