13年春のGTレースの模様をお楽しみ下さい。
3歳春のクラシック、牡馬の皐月賞はロゴタイプが勝利。クラシック制覇が叶わなかった父・ローエングリンに勝利を送りました。2000メートルくらいまでならこれからも活躍してくれそうで、天皇賞(秋)に出たら面白いのでは、と思います。80回を迎えた節目のダービーはディープインパクト産駒のキズナが優勝。ゴール前の末足は強烈!勝つべき馬が勝った、といってもいいダービーでした。牝馬の桜花賞はアユサン、オークスはメイショウマンボが制しましたが、実は春のクラシックでは牡・牝ともに兄弟ジョッキーが制しました(桜花賞・皐月賞=デムーロ兄弟、オークス・ダービー=武兄弟)。これも珍しいことだと思います。
古馬ではまず、スプリント路線のロードカナロア。安田記念の走りは凄かったです。スプリント路線の馬はマイルになると…という馬も多いのですが、ロードカナロアは違いました。怪物ぶりを感じさせる走りでした。日本に敵なし!という感じです。一番印象に残ったのは宝塚記念のゴールドシップ。天皇賞(春)で5着に敗れた後、戦法を追い込みから先行策に変えてきました。私も阪神競馬場で実況していてビックリしました。内田騎手が2週間つきっきりで調教に付き合った熱意、陣営の執念が実った勝利だったと思います。
暑い夏を越えれば、実りある秋がやってきます。日本の競馬界にとって秋は注目の季節になりそうです。10月にはフランスで世界最高峰のレース・凱旋門賞が行われます。去年2着のオルフェーヴル、今年のダービー馬・キズナなどが挑みますが、日本馬が勝てる可能性は高いのではないかと思います。あとはどう本番に向けてコンディションを整えられるかでしょう。とくに肺出血で宝塚記念を回避したオルフェーヴルは、体調管理は重要になります。キズナにとっては慣れない海外でのレースですが、うまく環境に順応できれば、軽い斤量が味方になるはずです。
国内ではゴールドシップが秋の古馬中距離GT3レース(天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念)を総ナメにできるかが注目です。有馬記念以外は東京競馬場での開催となるので、脚質的にやや状況は厳しいかも知れませんが楽しみにしたいです。そして有馬記念でオルフェーヴルとゴールドシップの対決を見られたら最高ですね。
今年80回を迎えたダービーは近年稀に見る盛り上がりを見せました。ぜひ競馬場に直接足を運んで、その雰囲気、レースが始まる前のドキドキ感を体験して下さい。予想が的中するとさらに気持ちいいですよ(私がしばらく味わっていない感覚ですが…)!
夏競馬・そして秋GTシーズンと競馬は続いていきます。昔からの競馬ファンも初心者も、本命党も穴党も、より一層競馬を楽しんでいきましょう!
文化放送 高橋将市
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