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2018.12.03
12月3日(月) The News Masters TOKYO 第434回
【7時台】
今週月曜日7時台のニュースマスターは、FNN.jpチーフビジョナリストの清水俊宏さん。
●7時は「G20 揺らぐ多国間主義」のお話。昨日、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催されたG20サミットは「多国間貿易体制の重要性を確認する」と明記した首脳宣言を採択して閉幕しました。米中貿易戦争が影を落とす中、前回盛り込まれた「保護主義と闘う」の表現が宣言から削除されました。来年は日本が議長国となり、6月に大阪市で開催されます。
G20サミットは2008年のリーマン・ショックをきっかけに開かれた会議で、今年10周年になります。今回も米中の貿易戦争の影響で緊迫した会議となり、首脳宣言の採択も難航。
多国間主義を否定、保護主義的政策を重視するトランプ大統領は貿易を巡り各国首脳と対立。政府の規制や補助金など「不公正な貿易慣行」の是正や発展途上国への適切なインフラ投資のあり方など米中対立の背景となっているテーマも議題となりました。
そして、首脳宣言の事前調整では、貿易や気候変動、移民問題、多国間主義の位置付けについて意見が対立しました。清水さんは来年G20議長国を務める日本には意見調整の役割が期待されるとお話しされておりました。
●7時30分は「多様性を考えるイベント マッシングアップ」のお話。11月29日〜30日に渋谷のトランクホテルで多様性をキーワードとするイベント『MASHING UP』が開催されました。2年目になる今回は「勇気」と「共感」をテーマに、43のプログラムが組まれ、国内外の様々なスピーカーによるセッションが2日間にわたり行われました。
清水さんは「自分自身の固定観念に気づかされるような内容だ」と話します。放送では要望医学研究者の石川善樹さんによる「セブンイレブンで働く従業員は『お客様のために』という言葉を使ってはいけない」やスキンケア会社のクリエイティブディレクター・内間らうざさんによる「Googleで出世するには?」というお話をしていただきました。
LGBT、職場の孤独、家族、男女、年齢などの社会システムの中で、マジョリティ側にいる人は排除の仕組みや社会的な見えない壁に気づいてもらえないことも多いです。社会を豊かにして組織や人々に変革をもたらすきっかけとして多様性に注目です。
【8時台】
本日8時台のニュースマスターは毎日新聞編集編成局次長の小倉孝保さん。
●8時は「米中貿易戦争一時休戦か?」というニュースにフォーカス。アメリカのトランプ大統領と中国の習近平国家主席は、昨日、G20首脳会議で会談しました。ホワイトハウスは会談後の声明で、アメリカが来年1月に予定していた関税率引き上げを猶予し、米中通商協議を継続することで合意したことを明らかになりました。
米中双方が互いの製品に高関税を課す「貿易戦争」は一時休戦。声明では中国のアメリカの農産物やエネルギー、工業製品などを大量購入。中国による技術の強制移転や知的財産権の侵害、サイバー攻撃によるスパイ行為などについて米中協議が開始されます。90日以内に合意に至らない場合、米国は制裁関税を発動した2000億ドル相当の中国製品の関税率を10%から25%に引き上げます。
小倉さんは「この90日の様子をじっくり見る必要がある」と話しておりました。
●8時30分は「EU離脱案、危うい議会承認」のニュースにフォーカス。イギリスのメイ首相は、EU(欧州連合)離脱を巡る合意案の議会での承認に向けて、メディア露出を増やし、国民に支持を訴える戦略に出ています。メイ氏に対する国民からの風当たりは和らいだものの、合意案には、野党だけではなく、与党・保守党議員も反発しており、議会承認が危うくなっています。
問題の合意案は「離脱に伴う手切れの清算金の金額」「アイルランドと英国の間で新たに生じる国境対応」などがあります。12月11日の合意案の承認では、野党・労働党だけでなく、与党・保守党の離脱強硬派の反発で危うい状況です。さらに英紙テレグラフ電子版は87人の保守党議員が合意案に反対しているため、メイ氏の身体問題が一気に浮上。
最終合意に至らず、合意なし、移行期間なしで離脱した場合の経済の混乱し、GDPの落ち込み8%もありうるということです。
【トレンドマスターズTOKYO】
毎週月曜日のトレンドマスターズはYesNoアンケートで主流がわかる「あなたはどっち?YESNOリサーチ」をお届け。今朝は音声ニュースアプリ「Voicy」とのコラボから生まれた働き女子パーソナリティ。庄司舞子さんのレポートでお届け。今回の質問は「手帳は手描き派ですか?」
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手は「砂」の開発・生産・供給をしている株式会社ルナサンド代表取締役社長 原田路子さん。初日はルナサンドの設立の経緯について。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 Never can say goodbye / Gloria Gaynor
2曲目 Hysteria / Def Leppard
3曲目 ら・ら・ら / 大黒摩季 -
2018.11.30
11月30日(金) The News Masters TOKYO 第433回
【7時台】
金曜日7時台のニュースマスターは、エコノミストの崔真淑さんと文化放送・報道スポーツセンターの鈴木びんさん。
●7時は「大嘗祭、国費支出に疑問」のニュースにフォーカス。秋篠宮さまが記者会見で、皇太子さまが新天皇に即位後の来年11月に行う宮中祭祀の『大嘗祭』について、「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と疑問を呈し、政府は公費で支出するべきではないとの考えを示しました。
大嘗祭は新天皇が新穀を神々に備えて世の安寧や五穀豊穣などを祈る儀式。1990年に行われた前回の大嘗祭では、国から皇室の公的活動に支出される公費「宮廷費」約22億5千万円が使われており、当時から「政教分離に反する」というの声が上がっていました。
政府は今回も、儀式に宗教的な性格があると認めつつ、「極めて重要な伝統的皇位継承儀式で公的性格がある」として宮廷費を支出する方針を決めたとのことです。
もう一つフォーカスしたのは「元徴用工訴訟で韓国の最高裁判所が三菱重工業に対しても損害賠償を命じる判決を下したニュース。菅義偉官房長官は昨日の記者会見で「1965年の日韓請求権協定に明らかに反し、日本企業に一層不当な不利益を負わせるもので極めて遺憾だ。断じて受け入れられない」と強く反発しました。
日本政府は1965年の日韓請求権協定で解決済みの立場のため、ビンさんも日本側に非はないと話します。しかし、日本と韓国、双方のナショナリズムに火をつけないよう、より冷静に対処する必要があるのではないかと指摘しました。
●7時30分は「LINE、みずほと共同で銀行設立へ」というニュースを崔さんに解説していただきました。LINEはみずほフィナンシャルグループと組んで銀行業に参入すると表明。共同で設立する『LINE Bank』は2020年の開業を目指しています。今後、ITプラットフォーマー勢を中心とした異業種からの銀行参入が増える可能性がありそうです。
崔さんは現在の煩雑なLINEの決済がLINE銀行によってスムーズになり、電子決済の利便性が増すかもしれないと解説していました。
【8時台】
本日、8時と8時半とでそれぞれお電話を繋いでお送りしました。
●8時は水ジャーナリストの橋本淳司さん。昨日、橋本さんが参議院厚生労働委員会に出席、審議中の水道法改正案について伺いました。
橋本さんによると、水道法改正の背景には、水道事業経営の危機があり、その打開策として政府が打ち出したのが「コンセッション方式」です。コンセッション方式とは施設の所有権を移転せず、民間事業者にインフラの事業運営に関する権利を長期間に渡って付与する方式。
この方式を適用すると自治体は管理監督責任を持つことになりますが、橋本さんによると、その責任が遂行できるかどうか不透明で、資金力と経験に勝るグローバル企業が、多くの水道事業を運営することになるのではないかと説明してくださいました。
●8時30分は東京海洋大学准教授で「海の幸を未来に残す会」の理事をされている勝川俊雄さん。「漁業法改正のポイントと問題点、懸念点」を伺いました。地元の漁協や漁協者に漁業権を優先的に割り当てる漁業法の規定を廃止する水産改革関連法案が昨日、衆議院本会議で可決されました。およそ70年ぶりの漁業制度の抜本見直しで養殖分野への企業などの新規参入を促すのが狙いですが、野党は小規模な漁業者の理解が得られていないと批判しています。
勝川さんは改正案は、全体として評価できるものの、運用に関する部分に粗が多く、運用次第では、資源の減少を加速させたり、小規模漁業を衰退させたりすることになると話します。
また、改正の最大のポイントは、持続可能性について盛り込まれたこと。昭和24年に交付された漁業法ではほとんど考慮されてませんでした。その他にも放送では今回の改正でどんなメリット・デメリットがあるのか。今後日本の漁業はどうなるのかについて伺いました。
【トレンドマスターズTOKYO】
金曜日のこの時間は「タケタケFriday」今日はタケさんが「日本男子ゴルフ最終戦」についてお話しました。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手はくまモンの生みの親、クリエイティブディレクターの水野学さんです。水野さんはゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がけていらっしゃいます。
最終日の今日は、先月『いちばん大切なのに誰も教えてくれない 段取りの教科書』を出版された水野さんに「段取り」のお話を伺いました。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 Sultans of Swing / Dire Straits
2曲目 Come As You Are / Nirvana
3曲目 カモナ・ベイビー / 忌野清志郎
そして、来週月曜日のYes Noリサーチでは「手帳は手書き派ですか?」というテーマでお送りします。
トイダス
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2018.11.29
11月29日(木) The News Masters TOKYO 第432回
【7時台】
木曜日の7時台のニュースマスターは教育改革実践家・元リクルート社フェローの藤原和博さん。
●7時は「入管難民法」について。外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法案が、おととい衆議院本会議で可決されました。制度開始後の具体的運用が明らかにならないまま、来年4月の施行を目指すという審議の拙速さが問題視されています。政府は法案の成立後に、詳細な分野別の「運用方針」を定めるとしています。
藤原さんの立場は一貫として「入れるべし」 ただし、教育も医療も住宅問題も抱え込むつもりで、です。日本の未来で明るい一筋の光明はインバウンド。やがてインバウンドがフランス並みになるなら、1億人も夢ではありません。そのようなハイブリッドな社会を理想とするなら、外国人の労働者が30万人ほどいてもいいのではないかとのこと。
また、なぜそこまで急いで実施が必要なのかというと、来年以降に円高と景気の低迷が同時にやってくる可能性があるため、ニーズの見直しは必須です。現在、建設業はかなり受注残があり、農業や漁業などの現場仕事にもニーズがあります。
そして、今後単純労働はAIに置きかわります。ロボットAI化に各企業が激しく投資すれば強力な輸入商品となりうるというお話でした。
●7時30分は「子ども地球基金」の話題。1988年に創立以来、病気や戦争、災害などで心に傷を負った世界中の子どもたちに画材や絵本の寄付を続けている「子ども地球基金」の活動が今年で30周年を迎えました。これまでに47か国で2000回以上のワークショップや3000回を超える展覧会を行ってきたというこの活動の意義、そしてそこに込められた想いをスタート時からサポートを続けている藤原さんに伺いました。
「子ども地球基金」はアルマーニ、ブルガリなどのブランドも支援しており、今年ノーベル平和賞にもノミネートされました
子ども地球基金は30周年記念イベントとして、現在、東京六本木の国立新美術館で「HAPPY EARTH展」が開催中です。期間は12月10日まで。火曜日は休館日です。そして今日夕方5時から藤原さんと子ども地球基金代表の鳥居晴美さんのトークショーも行われます!
【8時台】
木曜日の8時台のニュースマスターは株式会社横浜DeNAベイスターズ前代表取締役社長/スポーツ庁参与 池田純さん。
●8時は「駒澤大学陸上部の名将・大八木監督が"パワハラ"告発。学長と中畑清氏らが『辞職勧告』?」の話題。箱根駅伝・総合優勝6回を誇る「駒澤大学陸上部」の大八木弘明監督に対して長谷部八郎学長が「辞職勧告」したという週刊誌報道を受け、駒澤大学は「第三者委員会」を設けて調査することを明らかにしました。大八木監督が学長から「辞職を強要されたのはパワハラに当たる」として、今年9月に大学の「内部監査室」へ告発していたもので、大学は「第三者委員会で調査し、結果は3ヶ月後に出る見込み」としています。「箱根駅伝」まで34日と迫ったこのタイミングで、ふってわいた名門陸上部の内紛は学生の士気にも影響しそうです。
週刊朝日の報道によりますと今年7月10日、大八木監督、長谷部学長、駒大OBの中畑清さん。陸上部の有力支援者、大学職員の5人で集まった席で、支援者が「監督は辞表を書いて学長に預けるべきだ」と提案し、中畑さんも同調。学長は「あなたが辞表を書けば、預かりますよ」と、その場で発言したそうです。この学長発言が、「退職推奨・辞職強要意思の明らかな表明」にあたり、学長の「パワハラ」で、「違法行為に当たる」と大八木監督は告発に踏み切りました。
池田さんは、「本質を見るべきだ」と話します。問題はパワハラとは?大学スポーツの問題とは?今回は一言で言えば、大八木監督の金銭スキャンダルが発端。学長サイドからすると、大八木監督は大学の功労者のため「金銭スキャンダル」が世間に知られる前に自主的に勇退した方が良いのでは?と考えで、一方の大八木監督はやましいことはないため、辞職したくないと思っています。
スポーツ界では「功労者」に権力が集中すると、コンプライアンスが守られていないことがしばしばあり、周囲も許してしまいます。特に大学スポーツは「教育の一環」でもあり、トップは率先垂範するべきだというお話でした。
●8時30分は「NBA『ゴールデンステイト・ウォリアーズ』が、観戦席なしのパスを月額100ドルで販売」のお話。アメリカ・プロバスケットボールのNBAで昨シーズン優勝し、今シーズンもウェスタンカンファレンス2位の人気チーム「ゴールデンステイト・ウォリアーズ」がファンクラブ向けに「ユニークな入場券」を今月から販売し話題になっています。アリーナに入るためのパスを月100ドル(1万1000円)で販売しますが、ただし、試合を生で観戦することはできません。このユニークなパスを販売するチームの意図は何でしょうか。
このパスは「In The Building Pass」といい、チームの本拠地「オラクル・アリーナ」の建物には入れるけど"観戦する席はない"というもの。アリーナ内のグッズショップ、バーやレストランで飲食しながら中継されている試合を「テレビ観戦」します。
なぜこのようなユニークなパスを売ることにしたかというと、さらに若いファンや新しいファンを囲い込みたいから。若い人は2時間〜3時間じっと試合を観ているのは好きではなく、純粋に試合観戦をするよりも、「街歩き」をするように、途中で飲み食いしたり、ゲームをしたいと思うようです。
現代では競技場は競技だけをする場所ではない!ということです。
【トレンドマスターズTOKYO】
木曜日はユニークな視点で生まれた商品や今、注目されつつあるモノ・コト・サービスなどを紹介しています。今日は、洋服の新しい売り方廃棄されるはずだった洋服を、元のブランド価値が棄損しない形で再販するという「Rename」を運営している株式会社FINEの取締役、津田一志さんにお話を伺いました。
日本では年間100万トン廃棄されていると言われています。(一部、中古も含む)トレンドもあり、お店も商品を切らすわけにはいかにので、仕方ありませんが、アパレルメーカーは自社でセールもやりますが、在庫を抱えています。「Rename」ではそのような服を買取、縫製工場でブランドネームやタグをとり、「Rename」というタグに付け替え3割〜7割引きで販売します。
これで既存のブランド価値を傷つけずに再販可能に!捨てずに済むことでエコにもなります。10月から自社のオンラインショップで直接販売を開始しました。
詳細はRenameのHPをご確認ください。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 All Right Now / Free
2曲目 Too Much Love Will Kill You / QUEEN
3曲目 いちょう並木のセレナーデ / 原由子 -
2018.11.28
11月28日(水) The News Masters TOKYO 第431回
【7時台】
7時台のニュースマスターは、みずほ証券チーフクレジットストラテジスト・大橋英敏さんです。
●7時は、「増税対策、9項目の骨格まとまる」のニュースにフォーカス。政府は、2019年10月の消費税率10%への引き上げに伴う経済対策として9項目の骨格をまとめました。安倍総理が「5%還元」の意向を示したキャッシュレス決済時のポイント制度や、プレミアム付き商品券の発行を明記。省エネ・耐震性能に優れた新築住宅の購入と改修にポイントを与える仕組みや、自動車税の軽減方針、防災に役立つ公共事業の集中実施も盛り込みます。
「本当に消費税を上げなければいけないのか」という議論もありますが、このまま財政赤字を容認すると日本国債の格付けが下がり、日本企業の海外での活動に影響が出ます。「格付け会社へのファイティングポーズを見せる観点」で消費税増税の役割を説く大橋さん。さらに、消費税増税反対の理由には、「何に使われるか分からない」という不公平感から生まれますが、兵庫県明石市を例に「それが保育費無償化など現物給付にすると不公平感は無くなる」とも解説しました。
●7時30分の話題は、「米中貿易摩擦による中国経済への影響」にフォーカス。今月30日から開かれるG20首脳会議に合わせ米中の首脳会談が予定される中、アメリカのトランプ大統領は、貿易面で合意に至らなければ制裁関税をさらに課すとの考えを改めて示し、中国側をけん制しました。これにより、全ての中国製品が制裁関税の対象となり、トランプ大統領はIT大手・アップルのiPhoneも含まれるとの認識を示しています。
大橋さんは「米中貿易摩擦は短期的な軸ではなく、10年20年で考えるべき」とコメント。中国を二度とアメリカに追いつくと言わせないようにするようなところまで叩きに来ています。狙いは、大きな国にさせたくないためで、ソ連や日本も同じ道を過去にはたどりました。そのため、中国経済は現在減速気味ではありますが、トランプ大統領後も含めた長期的な視点で中国は先を見据えており、今は負けたふりをすることもできるそうです。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、サッカー解説者・セルジオ越後さんです。
●8時は、「強い組織のためのリーダー論」にフォーカス。サッカーなどのチームスポーツにおいてはチームを束ね、マネジメントするリーダーの存在が重要となります。今日は本当に強い組織を作るためのリーダー論をセルジオさんに伺います。
リーダーは組織全体を治める存在でサッカー協会の会長など人事権のある人。それで言うと、キャプテンは係長。セルジオさんが、日本のスポーツ界のリーダーに覚える違和感の一つは、「日本のスポーツ界は選挙がない社会、満場一致」だということ。海外ではリーダー決めには選挙が当たり前。過去には1回サッカー協会では選挙がありましたが、任命制に戻りました。そうした背景も含めて日本のサッカーを「まだアマチュアスポーツ」と評しました。
●8時30分は、「単身高齢者、三大都市圏で1割超え」の話題にフォーカス。一人暮らしの高齢者が大都市で急増しています。日本経済新聞が国勢調査を分析したところ、三大都市圏では2000年以降の15年間で2.1倍の289万人に達し、15年に初めて世帯全体の1割を突破しました。単身高齢者は介護や生活保護が必要な状態に陥りやすいため、社会保障の財政運営が厳しくなる懸念が強まり、在宅を軸に自立した生活を支える「地域包括ケアシステム」の構築が急務となります。
日本の高齢化社会、乗り切るには「割り勘」が必要というセルジオさん。例えば、セルジオさんの場合H.C.日光栃木アイスバックスの代表と日本アンプティサッカー協会の最高顧問を無償でやっています。難しいことではなく、朝なら時間がつくれるとか、買い物のお手伝いならしてあげられるとか、それぞれができることを少しづつやる、いわば村づくりを今こそすべきと唱えました。そのために「人と会って友達になるのが大切で、それは自分が高齢者になったときに自分に返ってくる。」と持論を展開させました。
【トレンドマスターズTOKYO】
水曜日のテーマはCompany。知っておきたい様々な会社や組織、その取り組みを文化放送の報道侍・塚本ディレクターがお伝えします。
横浜市の京浜急行、日ノ出町の高架下に、今年の春にTinysというホステルとカフェと水上スポーツ施設が一体となった複合施設がオープンしました。Tinysでは、毎晩のように様々なイベントが企画されており、その件数は年間200件近くに及んでいます。この日も、箱根の強羅にある書店とホテルを一体化させた宿泊施設「箱根本箱」をテーマにしたトークイベントが開催されていましたが、電車の音が気にならないほどの盛り上がりがそこにはありました。
建物は、大型トレーラーの荷台部分を利用して作られており、不動産ではなく、どこにでも移動可能な不動産、その名も稼働産という触れ込みの施設。参加している人からは「外の人も呼び込み、他のゲストハウスとは違う」「興味のある人たちと集まって、刺激的な時間が過ごせる」との声も聞けました。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手はくまモンの生みの親、クリエイティブディレクターの水野学さんです。水野さんはゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がけていらっしゃいます。今日のテーマは「センス」です。
今日の楽曲
1曲目 How Deep is Your Love / The Bee Gees
2曲目 100万年の幸せ!! / 桑田圭祐
3曲目 I'll be there for you / The Rembrandts -
2018.11.27
11月27日(火) The News Masters TOKYO 第430回
今日は西川アナがお休みのためアシスタントは、長アナが代打を担当!
【7時台】
火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。
●7時は、「入管難民法、27日に衆院通過へ」の話題。衆院法務委員会は26日の理事会で、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案を27日の法務委で採決することを葉梨康弘委員長(自民党)の職権で決定しました。与党と日本維新の会は改正案修正で合意。与党は27日に衆院を通過させる構えです。反発する野党は山下貴司法相の不信任決議案を提出する方針で、加えて高市早苗衆院議院運営委員長(自民党)の解任決議案提出も視野に徹底抗戦します。
「なぜ今なのか?これは人手不足だから。しかしこれは安い給与で働いてくれる人がいないから」と見ている佐々木さん。そしてこれと合わせて議論されている外国人労働者については「失踪することがある」とみられていますが、その実は奴隷制度に近い待遇だから。「受け入れるなら、移民という待遇をすべきで、日本中の労働力を大切にするなら若い人の賃金を上げるべき」とコメントしました。
●7時30分は、「逮捕から一週間 ゴーン容疑者ら否認」のニュースにフォーカス。日産自動車の前会長カルロス・ゴーンと前代表取締役グレゴリー・ケリーの両容疑者が逮捕された事件は、二人が逮捕容疑を否定。退任後の報酬およそ50億円を巡り、検察側との主張の違いが徐々に明らかになってきました。
日ごとに加熱するマスコミの報道。今の所、有価証券報告書の虚偽記載(将来受け取る約束の金額を記載していなかった)しか指摘されていないゴーン容疑者ですが、一方でこれには異論も出ていて分からない部分もあります。報道の方向は、「ゴーン容疑者=悪人」という方向に進んでいますが、中には「ゴーン容疑者が、日産のGTRを無償で受けていた」「高級住宅を日産が購入し提供していたけど、無償で提供していた」という「倫理的にはアウトだけど、犯罪にはならない件を報じ、真実を分かりにくくしている」と指摘しました。
【8時台】
火曜日8時台のニュースマスターは、国連の北朝鮮制裁委員会・専門家パネル元委員の古川勝久さんです。
●8時は、「北朝鮮、非核化が停滞」の話題にフォーカス。国際原子力機関(IAEA)は、北朝鮮北西部寧辺の核施設で軽水炉建設に関連する動きが続いていることを明らかにしました。北朝鮮は今年9月の南北首脳会談後の宣言で、地域内の核関連施設を廃棄する用意があると表明しています。
寧辺という核施設でプルトニウムを作る施設は停止しているとして、全般的に核・ミサイルの動きは静かになっています。「しかし、北朝鮮の関心が薄れているのが良くない。北朝鮮のことを一生懸命考えているのは北朝鮮だけ」と古川さんは言います。また、経済制裁は続いているけど、第3国(東南アジアや中国など)経由で日本の製品で溢れかえっているという事実も。これをしっかり取り締まるには現在の法律をアップデートし、国際ネットワークを粉砕する必要があります。
●8時30分は、「対北朝鮮連携に、スキマ風」の話題にフォーカス。気になる北朝鮮と関係各国との状況について伺いました。
アメリカと北朝鮮は1年前まで罵り合っていたことを考ると、シンガポールでの米朝首脳会談以降の関係は去年に比べて良い状況です。しかし現在、北朝鮮がアメリカを信頼して、例えば核施設についての申告をすることは考え辛いと言えます。
韓国の文政権は、融和政策を進めていますが、アメリカと歩調を合わせる必要がありそうです。日本は拉致問題について、内閣官房のトップが北朝鮮のカウンターパートと交渉していますが、これは米朝関係が進んでからのお話。しかし、東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに何かを仕掛けてくる可能性もあると古川さんは示唆しました。
【トレンドマスターズTOKYO】
火曜日のテーマは『BOOK』です。ビジネスパーソンの方に、"今ぜひ読んでほしい!"、"いつかきっと役に立つ!"そんな本をご紹介!今日は、一か月の訪問者が1800万人を超える!という総合ニュースサイト「J-CASTニュース」が提供している書籍紹介サイト・「BOOKウォッチ」から編集長の木村寛明さんにお越しいただきました。紹介したのは『ぼくは恐竜探検家!』(講談社)です。
著者は北海道大学総合博物館准教授の小林快次さん。恐竜図鑑の監修を行っている恐竜についての専門家で、研究者になったこれまでの道筋がつづられた自伝的作品です。小林さんは、成果が出ないときに厳しい局面にも出くわしますが、友人の言葉「お前に足りていないのは自信だよ」これが重く響いたそうです。恐竜研究にワクワクしながら、ビジネスに役立つゴール設定の工夫、さらには人類の未来をつなぐヒントにも気づかされる本となっています。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手はくまモンの生みの親、クリエイティブディレクターの水野学さんです。水野さんはゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がけていらっしゃいます。今日は売れる物の共通点です。
今日の楽曲
1曲目 San Francisco / Scott McKenzie
2曲目 self control / TM NETWORK
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2018.11.26
11月26日(月) The News Masters TOKYO 第429回
今日と明日は西川アナウンサーが遅めの夏休みということでピンチヒッターは石川真紀アナウンサーでお届け。
【7時台】
今週月曜日7時台のニュースマスターは、FNN.jpチーフビジョナリストの清水俊宏さん。
●7時は「2025年・大阪万博開催」について。フランス・パリで行われた博覧会国際事務局の総会で、2025年の国際博覧会(万博)の開催地が大阪に決定しました。会場は大阪市の人工島『夢洲』で、期間は5月3日から11月3日までの185日間。大阪での万博開催は、1970年以来55年ぶりになります。
ライバルはロシアとアゼルバイジャン。今回は水面下で、途上国の参加国に240億円の支援を行い、支持固めを行いました。20年のオリパラ以後の景気起爆剤として有用で、およそ2兆円の経済波及効果と2800万人の動員が想定されています。
今回は国威発揚型から課題解決型に転換。AIやVRなどの先端技術を駆使した展示やイベントも行われるということです。
大阪ではIR法案の開業を目指しており、過去の東京オリンピック→大阪万博のようにしたいというお話でした。
●7時30分は「JALオーバーブッキング」についてフォーカス。先週21日、「羽田発福岡行き」の日本航空最終便が「オーバーブッキング」の影響で欠航になりました。欠航した便では、座席375席に対し、およそ400人の予約を受け付けており、キャンセルが予想外に少なかったために座席が不足。調整を試みたものの、福岡空港の運用時間の午後10時までに到着する見通しが立たず、欠航に至りました。足止めされた乗客は、ホテルや空港内で一夜を過ごし、22日朝の臨時便で福岡に到着したということです。
JALでは、オーバーブッキング処理による欠航は初めて。日本航空では、便の変更などに協力した乗客に対して、マイルや協力金を支払う「フレックストラベラー制度」を設けています。今回は結果的に当該便が欠航、乗客全員に詫び金20,000円を支払い、ホテル代・交通費など実費での事後精算、さらに個別の事情に応じた額を支払いました。
国土交通省によりますと、国内の航空会社の多くがキャンセルを想定して、定員を上回る予約を受け付けています。格安航空会社だと全てのチケットを売り切るため、こうした問題は起きませんが、JALやANAはビジネス客が6時発、7時発、8時発と一人でいくつも飛行機を予約だけして空港に着いた時間のものに乗るので、遅い便は大抵空いてしまうという問題があるといいます。
経営破綻以降、定時運行ではかなり気を遣っていただけに不運だった。情報工学的に対応できないのかなどお話いただきました。
【8時台】
本日8時台のニュースマスターは精神科医の名越康文さん。
●8時は、一人暮らしの高齢者が大都市で急増しています。日経新聞が15年の国勢調査を分析したところ、三大都市圏(1都2府5県)で、2000年以降の15年間で2.1倍の289万人に達し、初めて世帯全体の1割を突破しました。
単身高齢者が増えると、社会保障費の増加に目が行きがちですが、心の問題はどうなのか伺いました。名越さんによると、これまでの単身高齢者と質が変わるのとこと。
配偶者や子供がいない未婚者の増加、孤独な人が増えると話しておりました。また、放送では40代・50代から老後の準備でできることとして、経済や健康面だけでなく、ネットワークの準備も必要なのではないかというお話でした。
●8時30分は「天才と戦う方法」について。ニュースアプリなどを手がけるGunosyのCEO竹谷佑哉さんは「自分より優秀な人材が気持ちよく働ける環境づくりが僕の役割」と日経新聞のインタビューで答えています。自分よりも優秀な上司や部下と組むことはよくあります。そういう場合にどう動いたら自分の強みを活かせるのでしょうか。今朝は天才と働く方法について、名越さんに伺いました。
Gunosyでは天才的なセンスがある人には専門性を発揮してもらい、自分はそれ以外のことを引き受けてビジネスを牽引しています。天才には事業のコアとなる技術開発に専念してもらうということです。
天才の力を引き出すマネジメントには3つのコツがあります。⑴相手の心理を深く理解すること ⑵相手に信頼してもらうこと ⑶組織を最大限に活かす、自分の役割を常に考える です。
転職や企業が当たり前の時代を迎え、キャリアを描く自由度も高まります。自分を客観的に見つめ、戦略的に強みを磨き、活かす働き方が必要であるというお話でした。
【トレンドマスターズTOKYO】
毎週月曜日のトレンドマスターズはYesNoアンケートで主流がわかる「あなたはどっち?YESNOリサーチ」をお届け。今朝は音声ニュースアプリ「Voicy」とのコラボから生まれた働き女子パーソナリティ。黒河麻里奈さんのレポートでお届け。今回の質問は「一年以内に銭湯に行きましたか?」
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手はくまモンの生みの親、クリエイティブディレクターの水野学さんです。水野さんはゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がけていらっしゃいます。初日の今日は、熊本県の公式キャラクター「くまモン」の誕生秘話を伺いました。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 Fortunate Son / Creedence Clearwatar Revival
2曲目 幸せであるように / FLYING KIDS -
2018.11.21
11月23日(金) The News Masters TOKYO 第428回
【7時台】
金曜日7時台のニュースマスターは、エコノミストの崔真淑さんと文化放送・報道スポーツセンターの鈴木びんさん。
●7時は各紙一面だった「日産 ゴーン解任」のニュースにフォーカス。日産自動車は22日、横浜市の本社で取締役会を開き、金融商品取引法違反容疑で逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者の代表取締役会長職を解任しました。後任は西川広人社長が暫定的に兼務する方向だったが、選定を先送り、連合を組むフランス大手ルノーに配慮し慎重に判断することにしたとみられます。12月の取締役会までに現取締役の中から候補を提案し、決定します。
びんさんが違和感を覚えたのは「ゴーン氏がカリスマ」だという点。ゴーン氏の場合、スティーブ・ジョブズさんや孫正義さんのような会社を一から立ち上げた人ではなく、コストカッターとして中興の祖ではないかと話します。
また、驚いたのは日産自動車に報酬委員会がなかったということ。大企業には報酬がこれでいいのか審議する委員会があるのですが、これがありませんでした。
そして今焦っているのは世耕大臣ではないかと話します。これはフランスに対して「ゴーン氏の逮捕には国が絡んでいない。国策捜査ではないよ」と説明するため。
政治と経済が絡み合って、大変な状況になっているのではないかというお話でした。
もう一つフォーカスしたのは「消費税ポイント還元」のニュース。安倍総理大臣は、来年10月に消費税率を10%に引き上げる際の対策として、中小の小売店でキャッシュレス決済をした買い物客に対して、ポイントで5%を還元する考えを表明しました。期間は東京オリンピック・パラリンピックまでの9ヶ月間を想定しています。
崔さんがこのニュースを知った時の第一印象は「そこじゃないでしょ!」 オリンピックが終了した後はどの国も景気は悪くなっています。そんな中、オリンピックまでの9ヶ月間でキャッシュレス決済が根付くとは到底思えませんし、混乱を招く可能性もあります。
崔さんは「消費税10%に増税しても、みんなに2%バックする」形が良いのではないかと話し、タケさんは「そもそも消費税を・・・」と突っ込んでおりました。
●7時30分は「ヤバイ経営者はどれくらいいるのか!?」というお話。今週は各曜日のニュースマスターがそれぞれの視点で日産のカルロス・ゴーン容疑者の一件を解説しましたが、今朝は「あなたの勤め先は信用できるのか?」「ヤバイ経営者はどれくらいいるのか!?」にフォーカス。
崔さんは今回の日産自動車の件は「ゴーンさんだけが悪いわけじゃない!」と話します。経営者は権力が集まりやすいので、それを取締役会などで正していかないといけません。しかし、今回はそれが機能していなかったので、「ゴーンさんだけが悪いわけではない!」とのことです。
そもそもヤバイ経営者とは、「企業の価値を損なう経営をした人」です。そして、それがどれくらいイルカですが、研究者が確率推定を出したところ、アメリカの上場企業の中でも14.5%。7社に1社がヤバイ経営者ではないかということです。
そして、防ぐためにはどうすればいいのか。それはその国のガバナンスがどうなっているかチェックすること。特に社外取締役が重要になってくるというお話でした。
【8時台】
金曜日8時台のニュースマスターはメディアアナリストの上杉隆さん。
●8時は「出入国管理法改正案の肝とは?」という話題。外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法を巡り、与野党の攻防が続いています。衆議院法務委員会でおととい、山下貴司法務大臣が失踪した外国人技能実習生に対する法務省調査結果が誤っていたことを謝罪。
また、昨日午前には、立憲民主党など野党4党派が、自民党の葉梨康弘委員長が職権で衆議院法務委員会を開催したことに反発して審議を欠席しました。与党は来週、11月27日に改正案を衆院で可決、参院に送る構えですが、どうなっていくのでしょうか?
無理筋な法案は本来、与党内でも「やめるべきでは?」という提案が上がりますが、今回は「全く上がっていない」と上杉さんは話します。タケさんは審議を欠席した野党にも怒りを露わにしました。
「間違ったことを『間違った』と言えない人が政治家やると、大変なことになる」と警鐘を鳴らしました。
●8時30分は「片山大臣&桜田大臣 閣僚の資質とは?」という話題。片山さつき地方創生担当大臣と桜田義孝オリンピック担当大臣に野党の質問が集中している今国会。閣僚としての資質について、議員秘書も経験されている上杉隆さんに伺いました。
放送では議員が窮地に立った時の秘書についてや、片山大臣・桜田大臣は適任なのかについて議論。タケさんは「追求する側も追求する側だよ!」と話しておりました。
【トレンドマスターズTOKYO】
金曜日のこの時間は「タケタケFriday」今日は上杉さんと「ZOZO CHAMPIONSHIP開催で日本男子ゴルフはどうなるか?」をお送りしました。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 Bohemian Rhapsody / Queen
2曲目 All I Want / The Offspring
3曲目 夢 / THE BLUE HEARTS -
2018.11.21
11月22日(木) The News Masters TOKYO 第427回
【7時台】
木曜日の7時台のニュースマスターは教育改革実践家・元リクルート社フェローの藤原和博さん。
●7時は「日本のかくれ資産は37兆円!」というテーマにフォーカス。フリマアプリ「メルカリ」の利用動向に関する調査によると、日本の一般家庭に眠る不用品の総量、つまり「かくれ資産」の総額は推計で37兆円を超えることがわかりました。1世帯当たりではおよそ70万円、国民一人当たりではおよそ28万円ということになります。その中でも、60代以上の女性が最も多くの「かくれ資産」を保有していて一人当たりおよそ50万円という結果が出ています。
ここでいう「かくれ資産」とは一般家庭に眠る不用品の二次流通想定金額のこと。(つまりメルカリで売れた場合の金銭価値です)放送では利用者の声を紹介。
また、今、日本の家系資産残高が増加しており、「現金・預金」比率は5割を超えています。日本経済が蘇るためには、この現金が市場に流れる必要があります。今日明日で家に「かくれ資産」がないかどうか確認してみるのはいかがでしょうか
●7時30分は「鉄道愛で、お宝再生」の話題。全国の鉄道ファンが、インターネットを通じて資金を出し合い廃線となった路線の設備保全や、経営が厳しい路線の支援に乗り出しています。一部は観光スポットにもなり、各地のファンがイベントで交流するなど地域活性化への期待も高まります。
具体的な例としては、1989年に廃線になったJR北海道の標津線があります。終点の根室標津駅跡地に残されていた手押し式の転車台と標津線で使われていた蒸気機関車を組み合わせて新たな観光資源としました。移設や痛みの修復にかかった費用800万円の一部をクラウドファンディングで募集。全国の鉄道ファンからお金が集まりました。
特定の目的のために、一般人がお金を寄付するという文化が日本でも育ち始めているのかもしれません。
【8時台】
木曜日の8時台のニュースマスターは株式会社横浜DeNAベイスターズ前代表取締役社長/スポーツ庁参与 池田純さん。
●8時は「元NBA選手のマイケル・ジョーダンらが『eスポーツ』に投資。球団オーナーやアスリートは、成長産業とみている」というお話。プロバスケットボールのレジェンド、マイケル・ジョーダンと投資グループが、eスポーツの強豪チームを傘下に持つ親会社「アクシオマティック(aXiomatic)」に2600万ドル(およそ29億円)出資したことがわかりました。急成長している「eスポーツ」には、アメリカのプロスポーツチームのオーナーや有名アスリートも次々に出資を進めており、黎明期にある「eスポーツ」は今後どのように成長し、世界的な産業になるのでしょうか?
池田さんは「日本ではeスポーツの認識がまだまだ甘い。実況パワフルプロ野球やウイニングイレブンなどのスポーツゲームをプレイすることだと勘違いしている人もいる」と現状を嘆いています。
日本はまだプロゲーマーの数も少なく、賞金が出る大会も少ないです。さらにゲームメーカーや企業は世界で流行っているゲームではなく、日本だけでしか流行っていないゲームの大会を開催しようとしているなど、トンチンカンな方向に向かっています。
「日本の国自体でeスポーツ自体への理解を進めていかないといけない。そうしないとまた日本は外国に取り残されてしまう」と話しておりました。
●8時30分は「日本代表選手がNCAA進学」のニュースにフォーカス。バスケットボール女子U18日本代表選手で、聖和学園に通う今野紀香選手が昨季NCAAファイナルウォー新種の強豪、ルイビル大学(アメリカ・ケンタッキー州)への進学を決断しました。男子の渡邊雄太と八村塁に続いて、今野選手のNCAA進学は何を意味するのでしょうか。池田さんに伺いました。
【トレンドマスターズTOKYO】
木曜日はユニークな視点で生まれた商品や今、注目されつつあるモノ・コト・サービスなどを紹介しています。今日取り上げたのは、近年欧米で始まった、手のひらなど体内にマイクロチップを埋め込む...という新しい試みについて取り上げます。ジャーナリストの松岡由紀子さんにお話を伺いました。
こちらはアメリカ、オーストラリア、スウェーデンなどに事例があり、親指と人差し指の間の皮下に埋め込んだ米粒くらいのマイクロチップは、日本の交通ICカードなどに活用されているNFC(近距離無線通信)を通じて、オフィスのドアを解錠したり、キャッシュレス決済したり、パソコンにログインしたりできる仕組みです。
医療目的では広く利用されており、人体への影響はないとされ注射器で簡単に抜き出すこともできます。マイクロチップを通じてやり取りされるデータは暗号化されており、「ハッキングなどのリスクは低い」と言われていますが、異を唱えている学者や専門家もいます。
池田さんは「受験勉強も寝ている間に脳にダウンロードされるようになる時代はそこまできている。マイクロチップの導入もいずれ来るのではないか」と話されていました。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 Run To You / Bryan Adams
2曲目 BE MY BABY / COMPLEX -
2018.11.21
11月21日(水) The News Masters TOKYO 第426回
【7時台】
7時台のニュースマスターは、スポーツ経営学者小林至さんです。
●7時は、「米男子ゴルフ日本初開催、来秋 ZOZOスポンサー」の話題にフォーカス。ゴルフの米男子ツアーは20日、東京都内で記者会見を開き、日本で初となるツアー大会を2019年に開催すると発表しました。日本ツアーとの共催で10月27日に千葉県の習志野CCで行います。衣料品通販大手ZOZOが6年間スポンサーを務め、大会名は「ZOZOチャンピオンシップ」。賞金は総額975万ドル(約10億千万円)、優勝175万ドル(約1億9600万円)と米ツアーでも高額で、日本開催のゴルフ大会では史上最高額となります。
ZOZOがスポンサーになった理由について、小林さんは「40代以降の層に認知されたいという意図があるのでは」と推測しました。日米共催については、「日本はおまけ。よく入れてくれたな、という感じ。普段だったらシードを持っている選手は2人ですが、10人も出ることができる。いろんなものを学ぶチャンスとして利用してほしい」と話しました。
●7時30分は「プロ野球の契約交渉の裏側」の話題にフォーカス。プロ野球は日本シリーズが終わり、ストーブリーグがスタートし、複数の球団で契約更改交渉が行われています。注目はソフトバンクの契約更改で、既に若手の交渉は秋季キャンプ地で行われており、主力選手の契約更改交渉は例年12月に入ってから本格化します。昨シーズンは1億円プレーヤーが17人に、4億円プレーヤーが8人にと、12球団トップの数字が注目を浴びましたが、その舞台裏では何が起こっているのでしょうか?
年俸は、全てのプレーをポイント化して計算しています。例えばホームランであれば4ポイントで、それに係数をかけるそうです。プラス、目に見えない貢献度を、監督がポイントとして加算します。やり方は各球団似ていて、FA 選手に近いか、中心選手か、キャプテンとして行ったか、といった点でも違うようです。球団によっても、選手との交渉に応じる度合いも違います。合理的なのは球団側であり、それに基づいて強硬的に行う球団もあれば、選手の情を受け止めて対応してくれるところもあるなどの事情があるようです。その他、小林さんが実際に選手を評価をする中で印象に残っているエピソードを伺いました。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、早稲田大学ビジネススクール准教授の入山章栄さんです。
●8時は、『日産自動車の有価証券報告書に自分の報酬を』の話題にフォーカス。およそ50億円少なく記載したとして、金融商品取引法違反の疑いで逮捕された代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者が、日産側がオランダなど海外4カ国で購入した複数の住宅を無償で利用していたとみられることが、関係者への取材で分かりました。東京地検特捜部は、こうした会社側からの利益供与が、有価証券報告書への記載義務のある報酬に当たるとみて詳しい経緯を調べています。特捜部が日産関係者との間で、捜査に協力する代わりに刑事処分を軽くする司法取引に合意していたことも判明しました。
世界的に見ると、日産は中国と北米を抑えている分、ルノーよりも利益が大きいそうです。日産に出資をしているルノーの利益の多くは、日産からの配当金なんだそうです。しかし、ルノーは日産の株を43パーセント、日産はルノーの株を15パーセント持っていて、43パーセントということは、日産の議決権を持っていることになります。ルノーを支持するフランスサイドは、ルノーの傘下に日産が入るよう、暗黙のプレッシャーをかけているようです。それに抵抗した日産が起こした騒動ということです。
●8時30分は、「定番商品、進む淘汰」の話題にフォーカス。ロングセラーといわれる定番商品に、淘汰の波が押し寄せています。森永製菓のチョコレート菓子「チョコフレーク」が2019年夏に生産を終了するほか、江崎グリコのガム「キスミント」は2月に生産を終えました。背景には、コンビニを中心に定番商品に似た無名のプライベートブランド商品が増えているほか、消費者の嗜好が多様化していることにあります。
プライベートブランドがなぜ安くできるかというと、広告費を抑えているからです。定番商品のコピー商品だけを出すことで、宣伝しなくても認知してもらえるというカラクリがあります。しかし、まだまだ海外と比べると日本ではプライベートブランドが少ないのが現状です。入山さんは、「今後増えていった場合、棚における商品には限度があるため、これまでの定番商品がどんどん減っていくだろう」と予測しました。
【トレンドマスターズTOKYO】
毎週水曜日のテーマは『Company』。知っておきたい様々な会社や組織、その取り組みを、門馬ディレクターが紹介しました。
今日紹介したのは、世界中から厳選した「話題」を発信するWEBメディア「TABI LABO」を運営している株式会社TABI LABOです。TABI LABOでは、クリエイターや、エンジニア、営業など、部署を横断しての仕事も多く、卓球台を設置したり、ランチを作ってコミュニケーションをとったり、お互いをあだ名で呼び合ったり、制度を使って旅行に行くなどしてチーム力をあげているということでした。
【マスターズインタビュー】
今週のインタビューのお相手は、奈良県庁「奈良の木ブランド課」課長の山中淳史さんに「奈良の木」についてお話を伺っています。3日目のテーマは「奈良の木の特徴」です。
今日の楽曲ラインナップ
1曲目 This House Is Not For Sale / Bon Jovi
2曲目 魔法使いサリーのうた / スリー・グレイセス -
2018.11.20
11月20日(火) The News Masters TOKYO 第425回
【7時台】
火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。
●7時は、「日産ゴーン会長ら2人逮捕」の話題。日産自動車の有価証券報告書に自身の役員報酬を計約50億円過少に記載し申告したとして、東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、代表取締役会長のカルロス・ゴーン容疑者を逮捕しました。共謀したとして代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者も逮捕。横浜市の日産本社など関係先を家宅捜索しました。社内の指揮系統の解明を進めます。
謎が多く、西川社長も知らなかったと言われる今回の一件に、「そんなことあるのか?」という佐々木さん。普通、内紛などの場合は、リークがマスコミに入り、最後に東京地検が出てきて逮捕の流れ。しかし今回は、それがなくいきなり逮捕されました。他にも気になるのは、今年5月に日産のCFOが退任したこと。「なんでこのタイミングで?」と不思議なタイミングです。「この辺から何らかの調査が始まったのでは?」との推察もなされました。
●7時30分は、「貢献が企業の目的 ベネフィット・コーポレーションとは?」のニュースにフォーカス。毎日新聞によると、アメリカ発の新しい企業の在り方「ベネフィット・コーポレーション」が世界に広がりつつあります。営利企業でありながら、従業員や取引先、地域、環境に対する貢献を企業目的にしています。基準をクリアして第三者機関の認証を受けた企業は「Bコーポレーション」と呼ばれ、その数は現在日本を含む世界50か国以上でおよそ2600社です。
「会社は何のためにあるのか?」という問題について、スタートアップ企業を取材していて価値観の変化を感じるという佐々木さん。かつてのITバブルの頃の会社、そして経営者は、肉食的なイメージがありました。しかし、2010年代には「そんなに成長したくない、自分たちの文化を大事にして続けていくことが大事」という考えが増えてきました。今でもシリコンバレーでは、単にお金を儲けるだけでなく世界に価値を提供する。それでこそ褒められる会社になるという文化が根付いています。タケさんも、マスターズインタビューのバカン、ウミーベを例に共感しました。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。
●8時は「日産ゴーン会長ら2人逮捕」の話題。日産自動車の有価証券報告書に自身の役員報酬を計約50億円過少に記載し申告したとして、東京地検特捜部は19日、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで、代表取締役会長のカルロス・ゴーン容疑者を逮捕しました。共謀したとして代表取締役のグレゴリー・ケリー容疑者も逮捕。横浜市の日産本社など関係先を家宅捜索しました。社内の指揮系統の解明を進めます。
企業の利益に関する粉飾決済はこれまでもありましたが、今回は個人の問題であることがポイントです。ゴーン氏は、日産だけでなく、ルノーや三菱自動車の会長を兼務している名経営者。しかし、1999年に日産の業績を立ち直らせた後は、日産の独自性を見出せず実力を発揮できていないようです。楠木さんは、ゴーン氏のこうした経緯について、「長年日産の経営に携わる中で手応えが感じられず、会社全体の業績よりも自分の名声や富にシフトしていったのではないか」と推測しました。
●8時30分は、「フォルクスワーゲン、自動化」の話題にフォーカス。ドイツのフォルクスワーゲンが電気自動車の会社への変身を加速させます。2023年までの5年間で、電気自動車など電動化の分野に300億ユーロ=日本円で、およそ3兆8500億円を投資する計画を発表しました。電池の自社生産にも乗り出し、2025年までにヨーロッパで生産する車の2割を電気自動車に転換するということです。
楠木さんは、「TOYOTAのハイブリットエンジンからわかるように、良いところを融合して商品を開発するのが日本型、どちらか一方を選択するのがドイツ型」と分析しました。また、企業の内部留保はリーマンショック以来どこの企業も増えました。そんな中、唯一減らしたのがドイツだったようです。楠木さんは今回の話題について、「ドイツの製造業姿勢が表れている例」として解説しました。
【トレンドマスターズTOKYO】
火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は、本の要約サービスを提供する株式会社フライヤーのプロモーションマネージャー・井手琢人さんに、おススメの一冊『ヒット曲の料理人 編曲家・萩田光雄の時代』をご紹介いただきました。著者はご本人、編曲家の萩田光雄さんです。編曲家というのは、なかなか名前が一般の人には知られていませんが、日本の歌謡曲の発展を支えた『陰の立役者』のお一人が、この萩田光雄さん。これまでアレンジした曲は4000曲を越えるそうです。名曲を生み出したプロ意識や、時代の空気や流行を取り入れながらも音楽的な美を追求し続けた姿勢など、昭和の歌謡曲が好きな人にはたまらない内容になっています。
【マスターズインタビュー】
今週は、奈良県庁「奈良の木ブランド課」課長の山中淳史さんに「奈良の木」について詳しくお話を伺いました。 2日目のテーマは「奈良の木の意外な健康効果」です。「奈良の木で健康・快適に暮らすハンドブック」というパンフレットを見ながらお話を伺いました。本日の楽曲
1曲目 SOS / ABBA
2曲目 セックスマシーン / ジェームス・ブラウン
3曲目 Help me / Mela
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