2018/12/11

政府、華為技術とZTE排除決定 米に歩調合わせ、名指しは回避

 政府は10日、各府省庁のサイバー攻撃対策担当者による会議を首相官邸で開き、中国情報機関との結び付きを指摘されている中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の製品を事実上、政府調達から排除する方針を決めた。トランプ米政権は中国による不正な通信傍受などが安全保障上の脅威になりかねないと懸念しており、日本も歩調を合わせる必要があると判断した。改善基調にある日中関係に配慮し、2社の名指しは避けた。
 菅義偉官房長官は記者会見で「情報の窃取、破壊など悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しないことは極めて重要だ」と指摘した。

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拓殖大学非常勤講師
塚越健司
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ハッキングなどのサイバー攻撃だけでなく、スマホやルーターなどの物理的な製品に予め不正なプログラムが組み込まれている場合、セキュリティの危険性が増すのは周知の事実です。ファーウェイとZTEに関しては、以前からセキュリティの懸念があるとして、米政府内で議論が続いています。

今年の夏にトランプ大統領によって署名された国防権限法では、両社の製品やサービスの制限が含まれています。さらに最近のファーウェイCFOの逮捕などもありますが、こうしたことも影響し、日本もアメリカに倣ったものとみて良いかと思われます。

ただし、2013年にアメリカ政府の不正を告発したエドワード・スノーデン氏が言うように、アメリカ政府がクリーンであるという保証もありません。そういう意味では、セキュリティに関してはどこまでも安心してはならない、と考えておかなければなりません。難しい時代ですね。

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