【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は18日、オンラインゲームやテレビゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」を新疾病として認定、依存症の一つとして「国際疾病分類」の最新版に加えたと発表した。スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、ゲーム依存が広がり、日本など世界各国で問題化していることが背景にある。
WHO当局者は「概算でゲームをしている人の2~3%がゲーム障害とみられる」と指摘。これまで正式な病名はなかったが、国際的な標準となる病気の分類に盛り込むことで「各国で診断例が増えて研究が進み、治療法確立への寄与を期待する」と強調した。
2018/6/19
「ゲーム障害」を新疾病に認定 世界保健機関、生活に支障
拓殖大学非常勤講師
塚越健司
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以前から議論されていたゲーム障害ですが、特に重要なのは「スマホゲーム」の登場です。
それまではゲーム可能な場所が家に限定されていましたが、スマホによって、「いつでも/どこでも、はじめること/やめること」
が可能になりました。少しの時間でもすぐに起動して遊ぶことができる点や、加えて昨今のゲームは「ゲームクリア」の概念がないものも多く、新キャラが定期的に登場することで、いつまでもゲームを続けることが可能になりました。
このような環境要因が、ゲーム障害問題の背景にあります。
とはいえ注意すべきは、ゲーム障害と呼ばれるユーザーは全体の2〜3%という事実です。昨今はeスポーツなどが話題になることも多いですが、短絡的なゲーム批判につながらないようにすべきです。一言にゲームといっても種類も内容も多種多様であり、効用や問題など、幅広い視点で議論する必要があります。
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