トヨタ自動車が全国に約5千ある販売店を活用し、カーシェアリング事業に本格参入する方針を固めたことが27日、分かった。2020年代前半から25年にかけて東京のトヨタ直営店を皮切りに、全国にある地場資本の販売会社に広げる。
車の利用が「所有から使用」に移りつつあり、新車販売が中心だった店舗の役割を見直す。高齢者の見守りサービスや物販など地域に密着した新事業進出も後押しする。ホンダや日産自動車も販売店などで車を貸し出す取り組みを始めており、メーカーがカーシェア事業を展開する動きが広がってきた。
2018/9/28
トヨタ、カーシェア事業本格参入 2020年代前半から、全国拡大
拓殖大学非常勤講師
塚越健司
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様々なシェアサービスが流行っていますが、記事にあるように、「所有」に価値を見出さないユーザーが増えています。なるべく家にモノを置かないミニマリストは、冷蔵庫すら家に置かず、近所のコンビニを冷蔵庫と捉えます。
あるいはファッション業界でも、定期的にデザイナーが選んだ洋服が送られる「ファッション定期便」サービスなどがありますが、こちらも基本的に借りるものであって一定期間着用した後は返送します。
そもそも地球レベルの「資源=モノ」に限界があるという考えは、1972年のローマ・クラブにおいて発表されたことで有名な「成長の限界」が発端となっています。加えて不況の影響や、モノではなく情報や「コト」に価値を見出す価値観の転換が生じていることも、シェアリングサービスの背景にあります。
こうした背景にあって車もシェア化が考えられているのですが、どれだけ手軽に利用できるかが鍵となるように思います。トヨタは販売店が5000店あるとのことですが、それ以外に手続きの簡略化は必須です。結局は使いやすさが重視されるように思います。
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