人工知能(AI)の効用について、民間企業の管理職の88・7%が期待していることが、人材大手アデコの調査で分かった。労働時間の短縮や業務効率化などのメリットを挙げた人が多かった。
AIが普及すると人間の仕事が奪われ、失業者が増えると懸念する声もあるが、管理職の立場では肯定的に捉えていることがうかがえる。
調査は4月、首都圏の上場企業で働く40~59歳の管理職の男女309人を対象に、インターネットで行った。
AIの印象については「期待している」が88・7%、「脅威を感じる」が11・3%。
2017/6/23
管理職88%が「AIに期待」 業務効率化にメリット
みずほ証券チーフクレジットストラテジスト
大橋英敏
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6月21日の放送でもコメントしましたが、そもそも「AI」の定義が曖昧ですね。
一般的にAIと言われる領域には、①言われたことだけをやる(アルバイトと同水準)、②ルールを理解し判断できる(一般社員レベル)、③ルールを改善してより良い判断が出来る(管理職レベル)、および④自分で判断基準を設定し判断できる(経営層レベル)の4段階があります。私の理解では、現在の進化系ディープラーニング(深層学習)でも②と③の間くらいでしょうか。
ディープラーニングは、世の中の法則や癖などの「特徴」を自分で見つけ出すことができる優れた技術ですが、見つけ出す特徴をプログラマーがアルゴリズムに指示しなければならないという意味で、人間を超えられていないということです。例えば、AIは「突然変異」に弱いとされています。少し前のアルファ碁も、人間が突然変な手を打つと思考が混乱したと言われています(現在は修復プログラムが搭載され、突然変異にも相応に対応できるようになっているとのこと)。
結局、AIの基本は、「過去に生じたことの反復学習」によって「一定の法則性を見つける」作業であり、「突然変異」も「沢山の突然変異」を学習させればよいわけです。
一方、当然の話ですが、AIは「疲れない」「24時間働ける」「作業が早い」の3点で人間を凌駕しています。単純かつ意思決定しないような人間の仕事は、今後益々AIに凌駕されてしまうし、管理職が単純作業をAI化したいと思うのは当然でしょう。
私自身は「いつまでもAIにロジックを教える側」に居たいと思いながら仕事をしています。
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