妊娠中の女性が医療機関を外来受診した際に自己負担が増える「妊婦加算」を巡り、厚生労働省は13日、当面の間、制度を凍結する方向で最終調整に入った。上乗せ分の医療機関への支払いや妊婦からの徴収といった運用を本年度内にも停止。「妊婦税だ」と批判的な世論の高まりを踏まえた。自民、公明両党の意向も配慮した。
厚労省は廃止を含め制度を抜本的に見直す方針だが、次回の診療報酬改定は2020年度になり、それまで1年超の間をつなぐ緊急対策とする。事実上、廃止を前倒しすることになる。
医療機関の収入は減少するため、日本医師会など医療団体の反発も予想される。
2018/12/14
厚労省、「妊婦加算」凍結へ 事実上の廃止前倒し
文化放送報道スポーツセンター
鈴木敏夫
1
これは簡単にいうと、事実上の廃止前倒し。妊婦や胎児に配慮した診療を広める趣旨で導入されましたが、約9ヶ月で行き詰まりました。妊婦が外来を受診すると、初診で750円、再診で380円が上乗せされて医療機関に入りますが、妊婦の症状と関係ないコンタクトレンズの作成などにも、料金が上乗せされていたため、問題となりました。
自民党の小泉進次郎厚生労働部会長は「妊婦さんに自己負担を発生させることは容認できないというのが部会の総意だ」と述べ、厚労省に対策の検討を指示しました。
少子化の影響などを考えると、妊婦さんの負担を減らすべきだという一方で、妊婦の母体や胎児に配慮した治療を促すため、医療機関への正当な報酬は必要だという意見もあり、自民党と厚生労働省は今後、財政上の措置を含め、妊婦に配慮した新たな仕組みを検討する方針です。
放送内容はradikoのタイムフリー機能をご利用ください。
このコラムを書いた人
他の人のコラム
関連ニュース
人気コラムランキング
-
1
-
2
-
3
-
4
-
5