リモート放送拡大版の第5弾は、ブラジルとアゼルバイジャンに住む方にお話を伺いました。
ブラジルでは、昨日(19日)の時点で、新型コロナウイルスの累計感染者が100万人を突破、
死者も4万8千人以上に達しました。アメリカに次いで、世界で2番目に多いと言われています。
現地の方はどんな思いでお過ごしなのでしょうか?
一方、カスピ海に面した国、アゼルバイジャンは...、正直どんな国なのか、
スタッフ一同、ピンと来ていません。ごめんなさい。まずはそこから伺いました!
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【ブラジル(サンパウロ):翻訳家など/沢田太陽さん】
『Q.現在の状況は?』
・現在は、ロックダウンの1つ前、外出自粛の段階だが、
大統領がこんな状況でも「働け」と毎日のように言っているので、外出してしまう人もいる。
・国民の20%くらいしか大統領を支持していないので、
7~8割の人は家にいるのが当然だと思っていて、大統領に対する非難の声は多い。
・国民が支持しない状況に対し、大統領は軍事クーデターをちらつかせている。
『Q.今後はどうなりそう?』
・保守的な原理主義のキリスト教の人と大企業の社長など国民の約25%が大統領を支持しているので、
大統領は変わらないかも。しかし、大統領が生き急ぎ過ぎなところがあるので、止めないと。
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【アゼルバイジャン:総合商社勤務/木村顕悟さん】
『Q.アゼルバイジャンってどんな国?』
・言葉は基本的にはアゼルバイジャン語だが、ソ連に属していた期間が長いのでロシア語も使われる。
・カスピ海と黒海の間に位置し、国の面積は北海道より少し大きい。イスラムの国。
・アゼルバイジャン、アルメニア、ジョージアの3つの国を合わせて「南コーカサス三国」と呼ぶ。
・日本人は50人くらいしかいない。
『Q.木村さんが勤務する総合商社ではどんな仕事をしているの?』
・カスピ海沖の油田権益の一部を持っていて、そこから出てくる原油の輸出が主な業務。
石油会社が運営するガソリンスタンド向けに、給油機の輸入販売なども行っている。
・その他、外国の企業とコンソーシアムを組んで、製油所などの建設契約を受注する仕事もある。
『Q.現在の街の様子は?』
・新型コロナウイルスの第2波が来ていて、直近の1日当たりの感染者は300人台。
政府が7月1日まで特別隔離措置を延長すると発表。
週末は食品スーパーやドラッグストアにも行けない厳しい外出禁止令が続いている。
しかし、「犬の散歩」での外出は認められている!(※木村さんも犬の散歩を口実に外出することが。)
『Q.国の政策は?』
・失業者への一時給付金や個人起業家への税制優遇、生活困窮者への財政支援はある。
ただ日本のように一律で支払われる給付金は無い。
『Q.今後、アゼルバイジャンの経済はどうなる?』
・石油とガスだけの一本足打法は変えて、これから経済の多角化をはかっていく。
政府としては農業や観光業に力を入れている。
『Q.観光としてはどんなところが人気?』
・首都バクーの旧市街。かつては城壁で囲まれた街で、
現在は、12世紀末に建造された内壁が残っている。2000年に世界遺産に登録された。
・メイン料理は肉料理だが、イスラムの国なので豚肉は食べない。ケバブなどが有名。
一番有名なのはカスピ海でとれるチョウザメの卵「キャビア」。
ヨーロッパの国々より10分の1の価格で売られている。
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今日はブラジルに住む方の本音が聞けました。あんな状況ですから感情的になるはずです。
一方、アゼルバイジャンは、知らないことが多くて興味深い内容でした。
実際、最近人気の観光地として耳にしますので、新型コロナウイルスの影響が収まったら、
また観光客が増えることでしょう。・・・キャビア、食べてみたい。
by長麻未