文化放送

記事

「AIによる人材発掘とは?」LAPRAS株式会社 島田寛基さん

1097568834789820191123simadahirokisan.jpg
働き手不足といわれている現代、優秀な人材を確保するのは企業にとっては死活問題です。
そんな中、AIで優秀な人材を発掘するシステムを開発した企業があります。
LAPRAS株式会社です。代表取締役の島田寛基さんをお招きして、
AIを使った人材発掘とはどのようなものなのか伺いました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【「LAPRAS株式会社」が提供しているサービスとは?】
インターネット上にあるSNS(ツイッターやフェイスブックなど)から
自動的にAIが情報を収集して履歴書のようなデータベースを構築。
その構築したデータベースを企業側に提供する。
データの中には人の能力だけでなく、「そろそろ転職したい」という情報まで入っている。
今は、主にIT企業のエンジニアの人材発掘を行っている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【SNSのどこを見て評価しているの?】
オンラインで登録している技術系のイベントやプロジェクトの参加履歴、
ブログやツイッターのツイートの内容。エンジニア用のSNSでの海外の人からの評価など。
例えば、「いいね!」と承認している人のスキルも数値化し、
「いいね!」を押す人(=承認している人)の価値により、評価が変わる。
つまり、同じ100個の「いいね!」でも、承認している人のスキルが低ければ、
承認された人の評価は低くなるし、高ければ承認された人の評価も高くなる。
集められた情報をもとに、一人ひとりの「技術力」「ビジネス力」「影響力」がスコアリングされている。
現在、約150万人のランキングを見ることができる。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【AIを使うと何が良いのか?】
★採用する企業側にとって良いところ★
転職したいのに転職サイトに登録していないエンジニアも多い。
つまり、エンジニアを採用したい企業は登録している人の中からしか探せない。
また、登録された多数の候補者の中から優秀な人材を選ぶのも簡単ではない。
さらに、優秀なエンジニアは転職サイトに登録する前に、人づての紹介で仕事が決まることがあり、
本当に優秀なエンジニアを採用できていない可能性がある。
AIを使うと、これらの問題点が解消!
転職したいと考えていながら実際には行動に移していない「転職潜在層」の情報も集まる。
★転職するエンジニア側にとって良いところ★
履歴書を書く手間や転職サイトに登録する手間が省ける。
自分では気づいていない「自分の本当の価値」「技術の高さ」を評価してもらえ、
もっと良い条件で働ける可能性がある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【実際、どのくらい利用されているのか?】
現在、IT企業を中心に100社を超える企業が利用している。
また、今年4月からLAPRAS株式会社のサイトで自分自身の評価を見ることができるようになった。
AIの評価の高さと評価されているエンジニアの技術の高さは比例している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そのほか、今後、エンジニア以外の分野の人材もAIで発掘できるようになるかもしれないという話や
今年問題になった就職情報サイトの話なども語っていただきました。
これから転職だけでなく学生の就活も大きく変わっていくかもしれません。
村上さんがおっしゃったように、自分の「日常が評価される時代」ということですね。
「ザ・手のひら返し」をするような人もAIによって分かるようになるんでしょうね。
by長麻未

  • twitter
  • facebook
2019年11月23日(土)
記事一覧を見る