今回は、大流行している「タピオカ」を徹底研究!なぜタピオカは女性のハートをつかむのかをお勉強しました。
教えて下さったのは、食のトレンドを社会学の視点で考察する家庭料理ジャーナリストの渥美まいこさんです。
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【今のタピオカブームは『第3次』!】
☆第1次☆ 1992年
・ココナッツミルクの中に、白い小さな粒のタピオカが入ったデザートが日本に上陸して話題に。
「タピオカココナッツミルク」。
☆第2次☆ 2008年
・今流行っているタピオカドリンクと同じ見た目。当時はタピオカ「ミルクティー」が基本。
・台湾の専門店が上陸し、広がっていった。当時、コンビニでも売っていた。
☆第3次☆ 2018年
・ブームの始まりは、2013年、タピオカミルクティー発祥の店とも言われている「春水堂」が代官山にオープンしたこと。
・甘さの調整もできて、タピオカドリンクの特徴とも言えるシーリング(蓋)ができたのもこの時期。
・今はミルクティー以外もある。
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【タピオカが女性のハートをつかんだ3つの理由】
①「若者のフラペチーノ離れ」
・タピオカドリンクの今のポジションに長く君臨していたのが、スターバックスのフラペチーノ。
・インスタにハッシュタグをつけて写真をアップするのが、若者の間で流行っていた。
・新フレーバーが出ると、こぞって愛飲し、アップするというのが続いていたが、人気に陰りが出てきた頃に、
タピオカティーが出てきた。
・価格もフラペチーノと同じくらいの600円前後というのがよい。高めの飲み物を買える余裕をSNSで見せられる。
②「タピオカティーが日本人の好きな和菓子のようだったから」
・タピオカはキャッサバという芋を原料としたもので、黒糖で色を付けている。
わらび餅のような触感で味が黒糖なので和菓子のよう。日本人に馴染みのある味。
・もともとミルクティーも日本で流行っていたので、馴染みやすい。
③「おじさんが介入しにくいから、ずっと10代のアイコンでいられる」
・おじさんがタピオカドリンク店に並ばないことで、
タピオカドリンクは自分たち若者の文化、自分たちのおしゃれな文化だと認識できる。
・今のところ、それほどおじさんが入ってきていないので、ブームが続いている。
・しかし、おじさん、つまり男性が入ってくると、若い女性は離れる傾向がある。
例えば、若者に流行ったTikTokに、今おじさんが入ってきて、「流行」から「定着」へ移行している。
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タピオカの流行の秘密がわかったところで、続いては「タピオカの次に流行るもの」を予想していただきました!
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【タピオカの次に流行るもの!】
①「チーズティー」
・紅茶などのお茶の上に、メレンゲのような食感のチーズクリームをトッピングして混ぜて飲むもの。
・あまじょっぱい感じで、クリームチーズケーキのドリンク版。もともと台湾にある。
②「バナナジュース」
・すでにバナナジュースの専門店があり、人気が出始めている。
・バナナジュースは砂糖不使用、バナナと牛乳のみ。賞味期限は20分というフレッシュさも売り。
・中年以上の方には懐かしい飲み物だが、今の若者にとっては新しいスムージー。
③「硬めのプリン」
・なめらかで口どけの良いプリンが流行っていたが、もともとプリンは硬めのもの。
・生まれた時からなめらかなプリンを主に食べてきた若者にとっては、珍しく感じる。
・また、今流行っているタピオカティーは甘く、もちもちの触感。
一方、昔ながらの硬めのプリンは、カラメルの苦みと少し歯ごたえがあるので、
新しい体験、新しい価値となるかもしれない。
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流行るものは、その世代にとって新しいもの。
だから、ファッションの世界でも昔流行ったものがまた流行るんですね。
さて、今回は、今年1度もタピオカと絡んでいないという村上さんに
タピオカミルクティーを飲んでいただきましたが・・・。
やはり最後まで甘いあま~いタピオカミルクティーはお好みではなかったようです。
しかし、おいしいミルクティーはお好きだということが分かりました。・・・ロイヤル。
by長麻未