今回は日本の働き方改革を考える!「日本活性化プロジェクト」と称して、自分で人生を考え、
デザインできる働き方を提言する健康総合企業タニタの代表取締役社長・谷田千里さんをお迎えしました。
タニタでは、希望者が「個人事業主」となるシステムを導入しています。
社員が個人事業主になると、どうなるんでしょうか?
それに、なぜタニタが新しい働き方を提言し、踏み出したのかを伺いました。
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【なぜ新しい働き方を提言したのか?】
・タニタは、体脂肪計や歩数計など肉体の健康づくりに関してやってきたが、
精神の健康づくりに関しては、特に何もやってこなかった。
いろんな企業で働いている人を調べると、うつ病など精神の健康を崩している人が2割くらいいる。
・しかし、一方で、スタートアップ企業など個人や少ない人数で働いている人は、
なぜか精神の健康を保っている。何が違うかというと、「働かされている」という概念がないから。
・社員であるよりも、「個人事業主」となった方が働く時間も自由になり、
仕事の量も明確になり、手取りも上がるし、退職も無いのでよいのでは?
・会社が傾き始めると、「いい人材」から辞めていく・・・。働く人は「収入」も大事になるので、
手取りも上がる「個人事業主」の方が、いい人材を留めておけるのでは?
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【社員が「個人事業主」になることによる個人のメリットとデメリット】
《メリット》
・年功序列によらない成果に応じた報酬が期待できるので、手取り収入が増える可能性がある。
・会社が負担していた社会保障相当額がキャッシュで受け取れるので、
本人の判断で各種保険に入り、社員時代と同じ程度の保障を得ることが可能。
・請け負う業務が明確になる、転勤などが無くなる。
・契約は毎年見直すので、状況によって仕事の内容や分量を変えることができる。
・働く時間や場所を自分で決められる
・退職がなくなる。
《デメリット》
・収入の安定が確保されない。
・確定申告の手間がかかる。
・自己コントロールやライフプランニングの能力が問われる。など
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このほか、会社(企業)側にとってのメリットとデメリットも話して下さいました。
これらを踏まえた上で、タニタでは「社員」か「個人事業主」を選ぶことができます。
この制度が始まって3年目。現在、本社の社員のうち26人の方、1割程度が個人事業主となったそうです。
もちろん、新しい制度ということで、いろんな問題は起こるそうですが、
最初は反対していた総務部長も個人事業主を選ぶなど、風向きは変わり始めているそうです。
ちなみに社長ご本人も「個人事業主」を選んでいるということで・・・。
これまでの「日本の働き方」の概念が変わりそうですね。「どちらか選べるのはいいなぁ~」(私の心の声)。
by長麻未