文化放送

記事

「ボードゲームの経済学」 ボードゲームクリエイター 佐藤雄介さん

10159177480825satouyuusuke20190706.jpg
「ボードゲームを遊べる場所、ボードゲームカフェが流行っている」という話を聞き、
今回お招きしたのは、ボードゲームクリエイターの佐藤雄介さん。ボードゲームの人気の秘密や魅力を学びました。
ボードゲームといえば、「人生ゲーム」や「オセロ」などを思い浮かべる方が多いかと思いますが、
カードゲームなども含めたテーブルゲーム全般を指します。
近年では、日本でもオリジナルボードゲームが多く制作されるようになり、マーケットも広がっているそうです。
クリエイターの佐藤さんは、2015年に初めて作ったボードゲーム「タイムボム」が世界のゲーム会社から注目され、
2017年には、ドイツの年間ゲーム大賞のベスト10に入賞。世界で10万セットセールを記録しました。
各国の言葉に翻訳され、まだまだ売れている最中とのことです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
☆ボードゲーム「タイムボム」とは?
SWATチームとテロリストチームに分かれて戦う、時限爆弾の導線を切っていくゲーム。
カードは安全、成功、起爆の3種類に分かれて、相手からカードを1枚引き、
安全か成功ならゲーム続行、もし1枚しかない起爆カードを引いてしまうとゲーム終了。
テロリストチームの勝利。テロリストチームは、起爆カードを引いてもらうよう嘘を混ぜながらゲームを進める。
正体隠匿ゲーム、つまり人狼ゲームの類。
人狼ゲームと違うのは、ルールが簡単なのと、テロリスト同士も正体が分からないという点。
10159192742713timebom0706.jpg
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ドイツでは、年間ゲーム大賞に入賞することは、
日本で言うと、ジャンルは違えど直木賞くらいの名誉あることだそうです。
しかし、今は、塾の講師をしながらボードゲームを作っているそうで、
さすがにクリエイター1本では稼いでいけないようです。
ちなみに今は、国内だけでも毎年1000個以上のボードゲームが発売されているのだそうです。
番組では、「佐藤さんおススメ!村上さんに遊んでもらいたいボードゲームベスト3」を紹介していただきました。
ご自身が作ったもの以外ももちろん入っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【第3位 ウボンゴ3D】
立体パズルゲーム。プレーヤーに配られるボードに書かれたブロックを使って、指定された形になるようにブロックを置くもの。
はやく完成させた人が勝ち。番組では村上さんがいち早く完成。立体パズルが解けた時は快感!
ちなみに、佐藤さんはこのゲームの日本チャンピオン。
10159198156509ubongo3d0706.jpg
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【第2位 Rect(レクト)】
佐藤さんが作ったボードゲーム。ドイツに持っていこうと考えているゲーム。
碁盤の目のようなシートを使い、移動は自分のコマが1回直角に曲がるだけのシンプルなゲーム。
曲がったところと行き先にチップを置き、そこはもう通れなくなり、動けなくなった方が負けというもの。
シンプルだからこそハマりやすい。運の要素が全くないゲーム。
10159200920082rect0706.jpg
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【第1位 いかさまゴキブリ】
順番にカードを出し、手札を最初に無くした人が勝ちという単純なゲーム。
しかし、「いかさま」をしていいというルールが!
1人いる監視役の人にバレないようにカードを服に隠したり、捨てたりしていい。
監視役の人に指摘されたら監視役が交代。
指摘は、あとで分かったのはノーカウントで現行犯でないといけない。監視役は「いかさま」はできない。
このゲームを考えたのはドイツの子ども。堂々と不正をしていいゲームは珍しく、佐藤さんも驚きのルールとのこと。
しかも、「捨てる」のでカードが紛失することも。カードが減ると新たに購入する必要があるので、また売れる!
10159202378808ikasamagokiburi0706.jpg
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以上、ベスト3のご紹介でした。
ボードゲームは、頭を使うし、コミュニケーションツールにもなる、大人から子どもまで遊べるゲーム。
村上さんがおっしゃっていたように、外で遊べない梅雨時、みんなが集まる夏休みなどにも活躍しそうです。
私は、母の実家で祖父や祖母と遊んだ「ダイヤモンドゲーム」を思い出し、懐かしく感じました。
みなさん何かしらのボードゲームで遊んだことはあるかもしれませんね。

by長麻未

  • twitter
  • facebook
2019年07月06日(土)
記事一覧を見る