ゲストは村上さんが自分と正反対だから会えるのを楽しみにしていたという「レンタルなんもしない人」こと森本祥司さん。
ツイッターのプロフィールを見ますと、「なんもしない人(ぼく)を貸し出します。常時受付中です。
国分寺駅からの交通費と、飲食代等の諸経費だけ(かかれば)ご負担いただきます。お問い合わせはDMでもなんでも。
飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。」とあります。
現在35歳、既婚者で一児の父。現在の収入はほぼゼロで、貯蓄を崩しながらこのサービスを続けています。
サービスを始めようと思ったきっかけや家族が理解してくれている話など、これまでの経緯を伺った上で、
これまでの依頼の中から、感慨深かった依頼をスタッフが勝手に選び、ベスト5方式で発表していただきました!
(※依頼内容は要約しています。)
【5位】
「大好きな彼と別れて1年。別れの原因となった日を1人で過ごせる自信がないから、
お酒でも飲んで一緒にいて欲しい。」
⇒2時間くらい話を聞きながら、適当に相槌を打っていた。
・この依頼で気付いたことは、友達がいても、他の誰かに話を聞いて欲しいという人は多い。
・また、他人からアドバイスされるのも苦痛だからアドバイスはしない。
【4位】
「『天皇誕生日の一般参賀に同行して欲しい』という依頼が一度に3件来た。」
⇒スケジュールの都合で断り、そのことをツイッターで呟いた。
すると、依頼者がそのツイートを見て、依頼者同士連絡を取り合い、3人で一般参賀することになった。
・思いもしない「なんもしない」効果があった。
・なんもしない効果は意外とよくある。
「ずっと洗い物を片づけていないので片づけるのを隣で見ていて欲しい」という依頼が来たが、
潔癖症なので断ったら、「依頼をしただけで心が満足して一人で片づけられた」と連絡があった。
・依頼をしただけで満足する人はいて、何もしていないのに、お礼のギフト券が届くこともある。
【3位】
「行きたくない結婚式の誘いを断るために、結婚式当日に『なんもしない人』さんと
会う約束があることにさせて欲しい。そして当日約束をドタキャンしてくれ!」
⇒実は当日断る(ドタキャンする)ことを忘れていた。「トップ・オブ・なんもしない」。
・ツイッターでこのことを呟いたところ反響が大きかった。結婚式の誘いを断るのに困っている人は多い。
【2位】
「不意にお金を渡したくなったのでアマゾンギフト券を送ってもいいですか?」
⇒「はい、了解です!」と返し受け取った。「やったー」と思った。
・お金を渡したいという依頼は多い。お金をあげることで心がスッキリするらしい。
・身内にお金を渡すのは気を遣うが、関係ない人にあげるのは気を遣わなくていいから、らしい。
【1位】
「横浜マラソンのゴール地点にいて欲しい。最近トレーニングできていないのだが、
今一番会ってみたいレンタルなんもしない人さんがゴールにいてくれたら頑張れそうな気がする。」
⇒見事制限時間内にゴールした。依頼者が走る時ポーチに入れていた交通費を受け取り解散。
10分程度の出来事だった。
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こんな面白い「レンタルなんもしない人」を利用しようと近づこうとする人もいますし、
このサービスを真似する人が出てきているそうですが、そういう方々はうまく行ってないようです。
それは「なんかしたいと思っているのに、なんもしないことを目指してしている」から。矛盾は良くないようです。
レンタルなんもしない人こと森本さんのお話を聞いていると、
話しぶり、雰囲気、考え方から「レンタルなんもしない人」が成立しているのが分かるような気がします。
意見を押し付ける感じでもなく、いい意味で「なんもしないオーラ」が出ていました。
恐らく一緒にいても存在を消して、そっと隣にいて下さるんでしょう。お話は禅問答のような...不思議な時間でした。
by長麻未