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「定額住み放題の経済学」株式会社アドレス 佐別当隆志さん

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最近、さまざまな定額制のサービスがありますが、4月から全国どこでも住み放題の定額サービスが始まりました!
月4万円からの会費を支払えば、日本各地にある特定のシェアハウス物件(放送当時13か所)に
住み放題となるサブスクリプション型のサービスです。
物件には、共有の家具やwifi環境・アメニティを完備。会費に光熱費や共有スペースの掃除代も含まれていて、
家守(やもり)という地元のガイド役にもなる管理人が常駐しています。
この話題のサービスを提供している株式会社アドレスの代表取締役社長・佐別当隆志さんにお越しいただきました。
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そもそもなぜこのようなサービスを思い付いたのか?いくつかの経験がもとになっています。
【①シェアハウス経験者】
・自分自身も以前、恵比寿でソーシャルアパートメントという大きなシェアハウスに住んでいた。
・結婚し子どもが生まれ、子どもと一緒に住めるシェアハウスが無いことに気付いた。
・そこで、土地を購入し、自分たちが暮らす部屋に加え、貸し出し用の部屋とゲストハウスを作った。
・すると、日本の家族との交流もできる面白い物件があると噂が広まり、海外の方が泊まりに来るほどの人気宿になった。
・その時の体験が面白かったので、いろんな人にもシェアハウスを体験して欲しいと思った。
【②シェアリングエコノミー協会の事務局長となる】
・シェアサービスを合法的に健全に広げていくための協会で、政治家や官僚に理解してもらう活動だけでなく、
地方自治体にも足を運んで、積極的に情報提供を行っていた。
・地方に行った際、過疎化や空き家問題を目の当たりにした。
・一方で、地方で生活してみたいと思っている若者が一定数いるということが分かった。
以上、2つの経験から得た情報を元に、今のサービスを思い付いたそうです。
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【始める前にあった問題は2つ!どうやって解決した?】
①運営側の金銭的な問題
定額制にすることで、毎月必ずお金が入るということで解決。
②完全な空き家ではなく「ほぼ空き家」が多いという問題
普段は使わないけど、お盆と正月だけ使うというような物件が意外と多い。
そこで、物件を買い取るのではなく、「使わない時だけ貸して下さい」というスタイルにした。
物件を提供する側も使わない部屋を貸すことで収入も増える上、
管理人である「家守」になれば月5万円も入るということで問題解決。
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【まだ始まったばかりのサービス、今後の展望は?】
・住むことができる物件を年内100か所へと増やしていく。
・東京一極集中はおかしいと思っているので、このサービスを使って、地方に住み、
地方を好きになって、いずれは地方に移住するという人が増えることを期待する。
・さらに、10年、20年後は、私たちの仕事はどこに住んでいてもできる仕事が増えると思うので、
全国どこに住んでもいい、多拠点生活が当たり前の社会に向け、物件を増やしていきたい。
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話を聞けば聞くほど面白いサービスです。仕事柄、今すぐ私はサービスを利用できませんが、
自分が20代だったり、どこにいてもできる仕事だったりしたら、使ってみたいなぁと思いました。
住む側も貸す側も双方ともいろんな体験と出会いがありそうで夢がありますね!
さて、貸す側の立場としてアドレスのサービスに大変興味を示していた村上さんですが、
ご実家を物件として登録するんでしょうか?ご両親が家守に?いやぁ、まさか。

by長麻未

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2019年05月11日(土)
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