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「リアルな中国の実態」丹羽宇一郎さん

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ゲストは、伊藤忠商事の元会長で、民間人として初めて駐中国大使として活躍した丹羽宇一郎さん。
80歳です。人生の大先輩ですね。
丹羽さんは、これまで、伊藤忠商事の社長、日本郵政株式会社の取締役などを歴任し、
現在は、早稲田大学特命教授、日中友好協会会長、伊藤忠商事名誉理事と経歴が凄すぎて、
番組冒頭、私たちは圧倒されてしまいました。
しかし、丹羽さんが20代の頃はご自身で「酷い」というくらい破天荒だったようです。
初任給は1万8千円。毎晩のようにお酒を飲み、「ツケ」で飲むこともあり、
給料日が来るとツケを払いに行くという・・・。結婚する時、貯金は1円も無かったそうです。人に歴史ありですね。
さて、今回は丹羽さんに「リアルな中国の実態」を教えていただきました。
【中国経済は本当に減速しているの?】
中国は日本の10倍以上の人口だから市場の規模が全く違う。
今、中国で消費が多いのは①住宅、②自動車、③家電で、前年に比べて減っているというデータはあるが、
もともとの数が大きいので「減速している」とは言いきれない。
【アメリカと中国の貿易戦争はどうなる?】
中国は猛烈な勢いでアメリカを追いかけている。一方、貿易世界一のアメリカは必死になって中国を抑えているが、
人口から考えると中国は14億人の経済なので、中国の経済が悪くなるとアメリカ、そして世界の経済も悪くなる。
今後どうなるかは世界全体が注目する必要がある。
【中国でビジネスを成功させるには?】
よその国で成功するのは難しい。大企業ですら9年目まで赤字が続き、
10年目でようやく儲かるようになるのだから、「儲かる」という話だけを鵜呑みにするな。
損する時は小さく馬鹿になり、賢くなる時は大きく賢くなる。その差だけだ。世の中簡単に上手くはいかない。
【日本はキャッシュレス化が進まない?】
よく言われているが、クレジットカードも「ツケ」もキャッシュレス!(丹羽さんは50年以上前からキャッシュレス!?)
という冗談は置いておいて、日本は偽札の不安がほとんどなく貨幣への信用度が高いので進みにくい。
また、銀行に預けても大した金利ではないから、現金を手元に置いてしまう。
日本は紙幣を大事にする上、現金が好きな傾向がある。
【今後、日本の物で中国では流行りそうなものは?】
日本の薬。中国の医者ですら日本の薬に対する信頼度・信用度が高い。
他は日本の食べ物。つまり日本で作られた口に入れるものは中国で人気。

・・・・・と、リスナーのみなさんからの質問に答えていただくという流れでお送りしました。

最後に丹羽さんからのメッセージです!
「仕事は人生そのもの。喜怒哀楽、全てが仕事。仕事で悩んでも大丈夫。
悩みがあればあるほど生きている証拠。悩め悩め!悩むことが君を強くする!」とのことです。さて、仕事するか。
by長麻未

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2019年02月28日(木)
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