「携帯電話料金が安くなる!?」「楽天が携帯電話業界に参入!?」
今や私たちの生活に欠かせないスマートフォンを含め通信業界は新たな時代に突入しています。
世界に目を向けると、アメリカと中国の情報をめぐる「サイバー戦争」も気になるところです。
今回は経済ジャーナリストの町田徹さんをお招きして「通信業界の気になるお話」を解説していただきました。
(ちなみに、村上さんと同じくスマホはインテリなら当然!?の「ローマ字入力」だとおっしゃる町田さんです。)
【携帯電話料金は本当に安くなるの?】
・現在、携帯電話会社は大手3社に楽天が参入して4社となろうとしている。
・政府は表では3社に「料金を下げろ」と言いながら、裏では「楽天に通信ネットワークを安く貸してやれ」と言っている。
・携帯電話で使う周波数は希少資源。3社だけが儲けすぎは良くない。
・世界と比べると日本の料金は約4割高いので、国は「最大4割程度」まで下げたいと言っている。
・すでにNTTは「2月から4月の間に4000億円規模で還元する」と言っているし、
他の会社も値下げの動きがあるので、3割前後安くなるのでは?
【ソフトバンクグループは、なぜ子会社ソフトバンクモバイルを上場させたの?】
※昨年12月19日に東証に上場。
・スマホは成熟産業。ソフトバンクグループとしてスマホの会社を持っていても成長しないので、売りに出した。
・それで得たお金を使って世界の成長力のあるIT企業に投資して、ソフトバンクグループを成長させたいというのが狙い。
【本当に楽天は携帯電話業界に参入するの?】
・もちろんする!格安スマホにして楽天ポイントと絡めると勝算があると考えた。
・楽天の本業「eコマース」つまりネットショッピングではアマゾンに勝てない状況が続いている。
そのため、楽天は、証券、トラベル、カードなど様々なサービスを展開し、個人の全ての消費を取り込もうとしている。
そこで貯まった楽天ポイントで、携帯電話料金を支払うことができるようになったら勝算があるのではと考えている。
・楽天は通信ネットワークをauから安く借りることで初期投資を抑える予定だが、
その後もauに月々の使用料を払っていくことを考えると本当に安くなるのかは不明。
・一方、auは4月から新たに「楽天ペイ」と提携した「auペイ」をスタートすることによって、
携帯電話の顧客がauから楽天へ流出するのを防ごうとしている。
【ネット通販、個人情報の流出は大丈夫?】
・大丈夫ではない。個人情報は守られていない。すでにGAFAによって情報が漏れているので、
今、情報を守るため、各国政府とアメリカのIT企業4社「GAFA」との戦いが始まっている。
・有名なのはEUの事例。個人情報を使う時は使っていいか確認することと、EU圏外に情報を出さないようルール化。
・また、先日、日本の総務省は「通信の秘密」の保護について、現在は対象から外れている海外のIT企業にも、
国内の通信会社と同様の義務を負わせるための検討を始めた。今後、「通信の秘密」がGAFAにも適用される予定。
【アメリカと中国のサイバー戦争、勝つのはどっち?】
・5年ほど前の話によると、日本の政府機関のシステムは平均5分に1回サイバー攻撃を受けている。
そのほか新聞社や電力会社などもターゲットにされている。これはサイバー攻撃の練習ではないかと噂されている。
・中国の会社・ファーウェイをアメリカが目の敵にしているのは、
ファーウェイ製品を使うと情報が漏れるのではないかと考えているから。このような考えになったのは、
2000年代に起きたアメリカのシスコ・システムズに対する事件が背景にある。
・アメリカの大手IT企業はハッカーに対抗するホワイトハッカーを破格の給料で雇って、対策を取っている。
・日本はサイバー対策を一生懸命やっているが、まだまだ。また、日本の企業はサイバー攻撃を受け、
情報が漏えいしたことを恥だと思って隠す体質があるが、サイバー攻撃への対策技術を上げるためには、そのことを隠さず、
企業同士で共有しあって、みんなで守ろうという考え方になるべきだ。アメリカではすでにGAFA+2社でやっている。
と、放送ではスマートフォンの入力方法から始まり、サイバー攻撃の話までお勉強しました。
今回も驚く話が多かったのですが、番組冒頭に聞いた村上さんの夢の話も驚きました。
「フェニックス」が夢に出てくるだけでなく、腕に止まるなんて、間違いなく縁起の良い吉兆の夢ですよね!
ありがとうございます。この番組もあやからせていただきます!
by長麻未