今回は、よく耳にするカタカタの経済学者はいったい何をした人なのか?題して「ざっくり経済偉人伝」!
講師は3回目のご登場、明治大学政治経済学部准教授の飯田泰之さんです。
私は初めて「長ノート」を手に挑みました!ノートに書き留めたことを「ざっくり」ここにまとめます。
『アダム・スミス』(スコットランド・18世紀)
・「経済活動は決して悪いことじゃないんだよ」というのを主張した人。
・当時は儲けるというのは誰かが得していて、誰かが損しているからよくないという考え方があった。
・みんなが自分のためによかれと思って行動した結果が、社会全体が豊かになったり、便利になったり、
社会のためにもなるということを明らかにした人。
・現在までに繋がる自由主義経済学の祖。
・ちなみに「神の見えざる手」という言葉を本人が言ったかどうかは不明。後世に伝える人が使った説あり。
『カール・マルクス』(ドイツ・19世紀)
・「剰余価値」という考え方を示した人。ざっくり言うと、「剰余価値」は経営者(資本家)の儲け。
・剰余価値は、本来、労働者が働いて生まれたお金なのだから、経費を差し引いた残りは労働者のものではないのか?
剰余価値を経営者に独占させるのはいかがなものかと考えた。
・経営者と労働者の貧富の差が激しい時代だったのでこの考え方が広まった。
・しかし、資本主義が発達していくにつれて人手不足が深刻になると労働者の給料が上がったため、
次第に社会主義に向けての気宇が下がった。
・マルクスの考え方のうち、社会主義経済の方が経済が効率的になるという部分は間違えていたけど、
そこに至る分析の部分は十分に価値があると評価されている。
『エンゲルス』(ドイツ・19世紀)
・カール・マルクスの友達。(※村上さん曰く、「ツレ」。)
・マルクスは破天荒で、生活の事は考えない、お金があると使っちゃう人だったが、
一方で、裕福な家庭で育ったエンゲルスは、一緒に革命運動をしたり、
マルクスの考え方を一般人が分かるように整理して本にまとめたりした人。
・エンゲルスなくしてマルクスはない!
(※村上さん曰く、2人の関係は「やすきよ」師匠。マルクスが横山やすし、エンゲルスが西川きよし。)
『ケインズ』(イギリス・20世紀)
・世界大恐慌の時代、不況対策に何が必要なのかを考えた人。
・例えば、景気が悪い時は、「政府が公共事業を増やして雇用を作っていくべきだ」、
「金融政策で金利を引き下げて新たな投資を呼び込んでいかねばならない」など現代にも通ずる話。
・その他、有閑階級、つまり何もしていないのに大金持ちという人を安楽死させようと考えた人。
方法は「インフレ」。毎年、2~3%インフレすれば、お金の価値がゆっくり下がっていくので、
ただ預けているだけの有閑階級の人はお金が減っていく。
・ちなみにケインズは、株式投資や先物投資で金持ちになって、イギリスの中でも名うての金持ち。
男女交際も派手。現代の人気アイドルグループのセンターにいるような人と結婚した。
・・・・・だいたいこんな感じでしょうか?「ざっくり」ですみません。
飯田さんのお話はとても分かりやすく本当に勉強になりました。
「村上ノート」も過去最高の2ページ半も進みましたよ。ちゃんと「やすきよ」の文字もありました。
by長麻未