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◆2月18日(月)
ビー・ジーズ 「恋のナイト・フィーバー」
全世界で2億3000万枚以上のレコードセールス記録を持っているビー・ジーズ。1967年、「ニューヨーク炭鉱の悲劇」が世界的にヒットし、その名が知られるようになります。デビュー当時は、バリー、モーリス、ロビンのギブ3兄弟にコリン・ピーターセンとヴィンス・メロニーを加えた5人組で、「ラブ・サンバディ」「ホリデー」「マサチューセッツ」などのヒット曲を放ちます。しかし、グループ内でゴタゴタガ起きてバンドはバラバラになってしまいます。そして、1970年にバリー、モーリス、ロビンのギブ3兄弟からなるビー・ジーズが再結成され、兄弟ならではの独特なハーモニーと美しいメロディで、「傷心の日々」が全米ナンバー1に輝きます。
日本でも「若葉の頃」「小さな恋のメロディ」が大ヒットしますが、70年代後半になると、折からのディスコ・ブームに乗って制作された映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサントラを手掛けたことで、その名を知らない人がいないほどの世界的なスーパースターになります。ジョン・トラボルタ演じるニューヨーク・ブルックリンの若者が、週末に行くディスコを舞台とした映画で、ジョン・トラボルタの出世作となり、世界中にディスコ・ムーブメントを巻き起こしました。
この曲のほかに「ステイン・アライブ」「愛はきらめきの中に」が全米ナンバー1に輝き、『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンド・トラックは、4000万枚以上のセールスを記録し、世界で最も売れたサウンドトラックになりました。
イギリスでは19曲のナンバー1ヒットを放ち、7つのグラミー賞を獲得しますが、2003年に、メンバーのひとり、モーリス・ギヴが53歳でこの世を去ってしまい、ビージーズの活動が停止しています。
◆2月19日(火)
アイリーン・キャラ 「フラッシュ・ダンス〜ホワット・ア・フィーリング」
アメリカ、ニューヨーク出身のアイリーン・キャラ。父親がプエルトリコ系で、母親がキューバ系であったことから、スペイン語が堪能で、7歳でスペイン語放送のテレビの子役としてデビューします。10歳にしてロバータ・フラックやサミー・デイビスJr.とマジソン・スクエア・ガーデンで共演。すでに10代でタレントとしてテレビや映画で活躍するようになります。そして、1980年に主演した映画『フェイム』の主題歌「フェイム」を歌い、全米1に輝き、一気にスターダムにのし上がります。
映画『フラッシュ・ダンス』は、1983年に公開され、大ヒットした作品で、プロのダンサーになることを夢みているジェニファー・ビールスが初主演した青春映画。この曲「フラッシュ・ダンス〜ホワット・ア・フィーリング」は、この映画の主題歌として、全米1に獲得しただけでなく、アカデミー賞とグラミー賞に輝きます。その後、日本では、麻倉未稀がこの曲を日本語でカバーし、ドラマ『スチュワーデス物語』の主題歌として起用され、大ヒットしました。また来月リリースされる安室奈美恵のニューシングルにこの曲のリメイクバージョンが収録されます。
◆2月20日(水)
ホイットニー・ヒューストン 「オールウェイズ・ラブ・ユー」
アメリカ、ニュージャージー州出身のホイットニー・ヒューストンは、母親がシシィ・ヒューストン、叔母がディオンヌ・ワーウィックという家庭環境で、子供の頃から、教会の聖歌隊で抜群の歌唱力を発揮し、15歳で母親のバックコーラスを務めるようになります。一方、その美貌とスタイルで、17歳から20歳までは、雑誌の表紙グラビアを飾るトップモデルとしても活躍します。デビュー前にテディ・ペンダーグラス、ジャーメイン・ジャクソンとデュエットを果たし、注目の新人として、1985年、アルバム『そよ風の贈りもの』でデビューします。このアルバムからの2枚目のシングル「すべてをあなたに」から、セカンドアルバム『ホイットニーU』からの4枚目のシングル「ブロークン・ハーツ」まで7曲連続で全米1に輝き、ビートルズ、ビージーズの記録を抜き、押しも押されぬスーパースターになります。
この曲「オールウェイズ・ラブ・ユー」は、もともとはドリー・パートンのオリジナルで、1992年、ホイットニーがケビン・コスナーと共演した初主演映画『ボディガード』の主題歌となり、全米シングルチャートで14週連続1に輝き、ホイットニー最大のヒット曲になりました。ストーリーは、命を狙われる世界的スーパースターと、彼女を守るボディガードのロマンティック・サスペンスで、全世界で4億ドルを超す興行収入を記録し、ホイットニーは女優としても成功を収めます。
その後、ボビー・ブラウンとの結婚、一人娘の出産、さらに映画『ため息つかせて』、『天使の贈り物』にも主演し、サントラもヒットし、映画と音楽で実力を発揮しました。
最近は、大麻所持やボビー・ブラウンとの離婚といったゴシップで世間を騒がせていましたが、現在、ニューアルバムの制作中というニュースも伝わっており、早期のカムバックが期待されています。
◆2月21日(木)
バンゲリス 「チャリオッツ・オブ・ファイヤー」
ギリシア、アテネ生まれのバンゲリス。4歳でピアノを始め、6歳で音楽学校に通い自作の楽曲でコンサートを開くなど、天才音楽家として知られるようになります。15歳の時にロックに目覚め、フォルミンクスというバンドで成功を収めますが、ギリシアで軍事クーデターが起き、ロンドンに逃れます。そこで「アフロディーテス・チャイルド」を結成し、シングル「雨と涙」がヨーロッパで大ヒットしますが、バンドは解散。バンゲリスはソロアーティストとして活動を始めます。70年代後半から映画のサウンドトラックを手掛けるようになり、1981年、『炎のランナー』のサントラを担当します。
この映画は1924年のパリ・オリンピックの100メートルで、イギリス人初の金メダルを獲得したエリック・リデルと、400メートルで金メダルを獲得したスコットランド人宣教師・ハロルド・アブラハムズの実話を元にしたもので、アカデミー賞作品賞に輝きました。
この曲「チャリオッツ・オブ・ファイヤー」は、インスト曲として初めてビルボードのシングルチャートナンバー1に輝くだけでなく、アカデミー賞オリジナル楽曲賞にも輝きました。その後、この曲はオリンピックで幾度となく使用され、「オリンピックのテーマ曲」として広く知られています。
その後、バンゲリスは『南極物語』『ブレードランナー』『1492コロンブス』などの映像とサウンドが一体化したサントラを手掛け、2002年には日韓共催サッカー・ワールドカップの公式テーマ曲も作りました。
◆2月22日(金)
セリーヌ・ディオン 「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」
カナダ、ケベック州で生まれたセリーヌ・ディオン。両親ともミュージシャンで、14人の家族全員が楽器をこなすという音楽一家だったこともあって、5歳から人前で歌い始めます。12歳の時、デモテープを聞いたプロデューサー、レネ・アンジェリルがデビュー・アルバムを制作し、デビューアルバムが大ヒット。天才少女としてカナダのフランス語圏のスターになります。
1990年、よりインターナショナルな成功を求めて、英語詞によるデビューアルバム『ユニゾン』を発表します。そして、ディズニー映画『美女と野獣』の主題歌となったピーボ・ブライソンとのデュエット曲「ビューティ・アンド・ザ・ビースト」が、グラミー賞、ゴールデングローブ賞、そしてアカデミー賞の3大タイトルを獲得し、世界的なビッグ・アーティストになります。さらに、この曲「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」は、1998年のジェームズ・キャメロン監督の作品『タイタニック』の主題歌で、世界各国でナンバー1を記録し、セリーヌ・ディオン最大のヒット曲となります。
映画は、1912年、処女航海で氷山にぶつかり沈没した、豪華客船タイタニックの歴史的な事故を題材にしたラブ・ロマンスで、1998年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、主題歌賞など史上最多タイの11部門に輝き、全世界で18億ドルを超す映画史上最高の興行収入を記録しました。翌年、この曲はグラミー賞も獲得しますが、2000年、妊娠をきっかけに音楽活動を休止。出産、育児、そして病気の夫の介護に励みました。
2003年、ラスベガスのシーザース・パレスでのミュージカル・ショー「ア・ニュー・デイ」で復帰し、去年、ニューアルバム『テイキング・チャンシーズ』を発表。現在、このアルバムを引っさげてワールド・ツアーをスタートさせていて、来月9年ぶりの日本公演を行います。
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