3/6(日) 世界に誇れる日本の"得意分野"
小林哲也先生は、183cmの長身。
濃紺の地に襟の縁に白いステッチの入ったお洒落なジャケットで
颯爽とスタジオに入って来られました。
小林先生のお話は、立て板に水。
こちらが聞きたいことに小気味いいほどに要領よく
ポンポンと答えて下さいます。
先生のご専門は「産業経済論」。
特に最近は「アジア経済論」を中心に教えていらっしゃるという
ことで、正蔵さんも私も聞きたいことがいっぱいありました。
まず、中国の目覚しい経済成長について。
このところアジアの国々の経済の伸びは著しく、特に中国は
2010年のGDP(国内総生産)が、ついに日本を抜いて
世界第2位に躍進するなど、日本を脅かす強力なライバルに
成長しました。
世界の中で経済大国といわれてきた日本の"元気"がなくなり
中国が勢いを増してきた中で、
これから日本はどうしたらいいのか、先生に伺うと________
先生は、きっぱりと
今、日本が"得意分野"と言われている所を伸ばすしかない!
___とのお答え。
たとえば"環境分野"
ハイブリッド自動車や電気自動車は、世界の中でも日本が一番
進んでいるので、その面でトップを走っていれば、
日本が世界の市場をとることができる、というのです。
さらに、
日本がこれまで得意としてきた技術を他国に真似されても
それを恐れることはない。
日本が、常に、新しい分野・新しい技術にトライして、これから
伸びていくだろう産業を発展させていくこと____
それこそが、今後 <日本の生きていく道>____とのご指摘に
日本の未来に明るい光が差したようで、なんだか"勇気"が湧いて
きました。
今、日本が一番の技術は、これから先も一番であり続けること。
同時に、得意分野、一番の技術にしがみつくことなく、
これから伸びていくであろう産業分野に着目して新しい技術に
どんどんチャレンジすること。
そんな先生のお話に、まるで、日本が
「前へ」「前へ」とゴールを目指しパスを出して走り続ける
サッカー選手のように思えてきました。
トップを走り続けるためには、若く躍動的でなくてはならない
んですネ。
殿様然とあぐらをかいていたのでは、置いてけぼりになってしまう
ということです。
でも、すべての面で一番であることはなく
『どこか1つの分野で、何かキラリと光る一番のもの』を
持てばよい、と先生はおっしゃいました。
"キラリと光る一番のもの"______それは、
日本にとっては、「環境分野」であり、今後は、
「老人介護・医療の分野」がそれにあたる、とのご指摘です。
公害問題で苦しんだ日本が、今、環境技術で世界の最先端を行く
ように、高齢化問題で苦しむ中から、日本は、
世界に誇れる"介護の在り方"介護のモデルを確立させ、
あとから「高齢化問題」で苦しむであろう中国や韓国の人々に
教えてあげる。
それが同時に"介護ビジネス"として発展していくことになる
のではないか____。
まさに、経済というものは、
"苦しみ"の中から活路を開いていくものなんですネ。
日本が<世界に誇れるもの><世界と勝負できるもの>
もうひとつあります。それは
"おもてなしの心" "接客サービス"
"おもてなしの心"は、これからもずっと世界のトップを切って
走りたいし、これなら、世界のどの国に真似されても大歓迎です。
今日は、小林先生のお話を聞いて
閉塞状況の日本もなかなか捨てたものじゃないぞ!
日本は世界に誇れるものがある!と、なんだか元気になりました。
先生、来週もよろしく!
番組日記 | 2011年3月 6日 08:00
林家正蔵 プロフィール
本名<海老名泰孝・えびなやすたか>
1962年12月東京根岸生まれ。
1978年4月
高校入学と同時に林家こぶ平として落語協会に所属。
1981年5月
二ッ目昇進。
1987年5月13日
真打試験合格。最年少で13人抜き昇進。
1989年3月18日
浅草芸能大賞 新人賞受賞。
1990年6月
国立花形演芸大賞古典落語金賞受賞。
2005年3月21日
九代 林家正蔵 襲名。
2005年9月
城西国際大学人文学部客員教授就任。
2005年12月
浅草芸能大賞 奨励賞 受賞。
【映画声優出演】
「うしろの正面だあれ」
「平成狸合戦ぽんぽこ」など
【TVドラマ出演】
TVドラマ「天うらら」・「お美也」など
その他、TV番組司会などメディアに多数出演
【著書】
角川書店「お江戸週末散歩」
集英社「落語いってみよう、やってみよう」
岩崎書店「林家正蔵と読む落語の人びと、落語のくらし」など、他多数。
林家正蔵オフィシャルサイト「蔵の塩梅」 http://www.sanpeido.com/shozo/
石川 真紀(いしかわ まき)
文化放送アナウンサー
4月16日生まれ、秋田県出身。早稲田大学卒業、A型。
プロフィールページ http://www.joqr.co.jp/announcer/ishikawa.html
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