林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

3/6(日) 世界に誇れる日本の"得意分野"

小林哲也先生は、183cmの長身。
濃紺の地に襟の縁に白いステッチの入ったお洒落なジャケットで
颯爽とスタジオに入って来られました。

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小林先生のお話は、立て板に水。
こちらが聞きたいことに小気味いいほどに要領よく
ポンポンと答えて下さいます。

先生のご専門は「産業経済論」。
特に最近は「アジア経済論」を中心に教えていらっしゃるという
ことで、正蔵さんも私も聞きたいことがいっぱいありました。

まず、中国の目覚しい経済成長について。
このところアジアの国々の経済の伸びは著しく、特に中国は
2010年のGDP(国内総生産)が、ついに日本を抜いて
世界第2位に躍進するなど、日本を脅かす強力なライバルに
成長しました。

世界の中で経済大国といわれてきた日本の"元気"がなくなり
中国が勢いを増してきた中で、
これから日本はどうしたらいいのか、先生に伺うと________
先生は、きっぱりと

今、日本が"得意分野"と言われている所を伸ばすしかない!

___とのお答え。

たとえば"環境分野"
ハイブリッド自動車や電気自動車は、世界の中でも日本が一番
進んでいるので、その面でトップを走っていれば、
日本が世界の市場をとることができる、というのです。

さらに、
日本がこれまで得意としてきた技術を他国に真似されても
それを恐れることはない。
日本が、常に、新しい分野・新しい技術にトライして、これから
伸びていくだろう産業を発展させていくこと____

それこそが、今後 <日本の生きていく道>____とのご指摘に
日本の未来に明るい光が差したようで、なんだか"勇気"が湧いて
きました。

今、日本が一番の技術は、これから先も一番であり続けること。

同時に、得意分野、一番の技術にしがみつくことなく、
これから伸びていくであろう産業分野に着目して新しい技術に
どんどんチャレンジすること。

そんな先生のお話に、まるで、日本が
「前へ」「前へ」とゴールを目指しパスを出して走り続ける
サッカー選手のように思えてきました。

トップを走り続けるためには、若く躍動的でなくてはならない
んですネ。
殿様然とあぐらをかいていたのでは、置いてけぼりになってしまう
ということです。


でも、すべての面で一番であることはなく
『どこか1つの分野で、何かキラリと光る一番のもの』を
持てばよい、と先生はおっしゃいました。

"キラリと光る一番のもの"______それは、

日本にとっては、「環境分野」であり、今後は、
「老人介護・医療の分野」がそれにあたる、とのご指摘です。

公害問題で苦しんだ日本が、今、環境技術で世界の最先端を行く
ように、高齢化問題で苦しむ中から、日本は、
世界に誇れる"介護の在り方"介護のモデルを確立させ、
あとから「高齢化問題」で苦しむであろう中国や韓国の人々に
教えてあげる。

それが同時に"介護ビジネス"として発展していくことになる
のではないか____。

まさに、経済というものは、
"苦しみ"の中から活路を開いていくものなんですネ。


日本が<世界に誇れるもの><世界と勝負できるもの>
もうひとつあります。それは
"おもてなしの心" "接客サービス"

"おもてなしの心"は、これからもずっと世界のトップを切って
走りたいし、これなら、世界のどの国に真似されても大歓迎です。

今日は、小林先生のお話を聞いて
閉塞状況の日本もなかなか捨てたものじゃないぞ!
日本は世界に誇れるものがある!と、なんだか元気になりました。

先生、来週もよろしく!


番組日記 | 2011年3月 6日 08:00

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