林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

9/19(日) 音楽を使った≪禅≫

森平直子(もりだいらなおこ)先生のご研究の中心テーマは
『音楽療法』


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『音楽療法』というのは、音楽を利用して心身ともに
健康に導いていく治療法のことで、音楽を「聴く」治療法と
音楽を「演奏する」治療法の2種類あり、森平先生は、
音楽を「聴く」音楽療法、『<調整的>音楽療法』を
研究していらっしゃいます。

『音楽療法』は、たとえば「集中力をつけたい」とか
「人前で緊張しないようにしたい」とか、それぞれ問題を
抱えている人が、音楽を聞いて自分の望むいい状態に
<調整していく>治療法で、1回音楽を聴いたらすぐ
望むようになる、というものではありません。
森平先生によりますと、それは一種の訓練で、通常20回の
プログラムが組まれ、5人~10人のグループで音楽を
聴いた後、その音楽を振り返り感想を言い合う、というもの。

1回に10分~20分かかるそうですが、
今日は、先生が用意して下さった4分の音楽
(モーツァルトのバイオリン協奏曲)を聴いて、正蔵さんと私とで
実際に『音楽療法』を体験してみました。

 

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あなたもラジオを聞きながら、やってごらんになりましたか?
ちょっと、振り返ってみましょう。

聴く「音楽」は、クラシック音楽。
ソロ演奏ではなく、沢山の楽器を使った重奏的な演奏がいい
とのこと。
そして、目を閉じて、楽な姿勢で、以下の3つの点に注意を向けて
音楽を聴く。

① 音楽そのもの  
②(音楽を聴いている時の)体の感覚はどうか?
③(音楽を聴いている時に)浮かんでくる考え
  どんな気分になるか? 


音楽を聴いている間、この3つの点に繰り返し注意を向け
そして音楽を聴き終わって、感想を言い合う。

これを20回繰り返します。
聴く音楽は同じではなく、感情を揺さぶるものであったり、
アップ・テンポのものだったり、ストラビンスキーの曲のような
不協和音の混じったものだったり・・・・

その時々の曲を聴いて自分はどう感じるか、同じ曲であっても
日によって違う気持ちになったりする、そういう自分に
注意を向ける。
これは、その時々の自分を<ありのままに捉える訓練>
何が自分の中で起きているかを明確に捉える訓練だといいます。


『音楽療法』を終えた感想は____


理屈抜きでスッキリします!  ≪気分爽快≫


森平先生は、『音楽療法』のことを、音楽を使った≪禅≫と
表現なさいました。
まさに、座禅のあとの清々しさです。

これは、イイです! また、試してみたくなりました。

来週は、『音楽療法』を実践するときの細かな注意点など、
森平先生にさらに詳しく伺います。


 

 


番組日記 | 2010年9月19日 08:00

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