林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月18日(日)悠久の岐路

今週は、

学校法人 城西大学 水田記念博物館 大石化石ギャラリー 学芸員、

宮田 真也(みやた・しんや)先生の授業でした。

 

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地質古生物学がご専門で、化石博士としてもご活躍中の宮田先生に、

今回は、

' 化石の不思議 'をテーマに、お話しいただきました。


世界で初めて発見された恐竜の化石は、

イギリスの医師、マルテル、あるいは、妻のメアリーが発見した

イグアノドンの歯の化石とされ、

1820年頃のことと言われています。

化石を発見し、同定され、世界的に認められるには、

多くの人々や組織が関わる為、

最初に見つけた人の名前が恐竜に名づけられることは、皆無に等しいのだそう。

イグアノドンの歯の化石を最初に見つけたのが、

妻のメアリーだったとしても、

当時の時代背景等を鑑みると、

男性で、より社会的地位があったであろう夫のマルテルの名が後世に残り、

かつ、

発見された骨の持ち主である恐竜の名前が、

国際動物命名規約に準ずる形でつけられる経緯を想像すると、

当の恐竜も、絶命後のあまりの騒ぎに当惑するほどでしょう。


恐竜が、古今東西、人々の心をとらえて離さないのは、

恐竜たちが絶滅したとされるのが6600万年前と大昔であること、

また、

その6600万年前に、10km大とも言われる巨大な隕石が地球に衝突したこと、

そして、

そもそも、恐竜たちが、現代には在り得ない巨大な生物であったこと、

そうした人知を超える要素に畏敬の念を覚え、

どれだけ探究したとしても、し尽くすことができないから。


悠久の歴史において、

地球規模、宇宙規模で、

計り知れない事態に見舞われた時には、

きっと、

絶滅した方にも、生き延びた方にも、

然るべき理由、そうなった使命が、

確実に存在するような気がしてなりません。

時代が進むほど、

人為が自然を超えることなど決してないのだと、

思い知らされます。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  More Than a Feeling ( 宇宙の彼方へ ) / Boston


番組日記 | 2018年2月18日 08:00

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