林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

7月17日(日)馴染みの暮らし

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業。

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今回は、前回のお話に続き、

老年看護における ' その人らしい生活 ' について、

さらに考察を深める回となりました。


老年看護は原則として、

◆安心、快適に過ごしているか、笑顔の表情・頻度などをみること、

◆尊厳 ( その人らしさ )

◆持っている力を保ち、呼び起こす ( 自立支援 )

◆安全で健康な暮らし

◆馴染みの暮らしの継続

・・・これらを尊重されているとのことです。


こうした考え方が必要になるのは、

その人がそれまでは出来ていたことが出来なくなった時。

体力や判断能力が下降気味に変化することによって、

以前は当然だったことがそうでなくなる、というのは、

多かれ少なかれ、誰にも起こりうること。

大切なのは、何か変化が起きた場合でも、

家族や周囲の人が、本人の気持ちに寄り添うことなのだそうです。


そして、昨今、注意喚起が広まっているのが、

老人性肺炎、いわゆる、誤嚥性肺炎。

広告などでも、予防の為のワクチン接種が呼びかけられていますが、

罹ってしまった場合、

早期発見が難しいことも、知っておきたいところ。

高熱や咳といった、わかりやすい症状が出ない場合もあり、

倦怠感、食欲不振、嚥下障害といった症状が出た人が、

肺炎と診断されるケースも少なくないようです。

家族や身近な人が、こうした変化や症状に気づき、

診察させてあげるようにすることが大切とのことです。


年齢や健康状態を問わず、

私たちの体には、いつ、どんな異変が起きるかわからないもの。

自分が、どんな生活スタイルで暮らしているのか、

周りと情報共有することは、

究極的には恥ずかしいことかも知れませんが、

いざという時のことを想像すると、自分の為にも、周囲の為にも、

ある程度、知っておいてもらった方が、スムースな気がします。

身内の繋がりも然ることながら、

社会との繋がりも大切な理由を再認識する授業でした。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   How Deep Is Your Love ( 愛はきらめきの中に) / Take That


番組日記 | 2016年7月17日 08:00

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