林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

4月17日(日)入門・流体力学

今週は、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業でした。

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航空宇宙工学、流体力学がご専門で、

一貫したご研究テーマとして、

「流れのシミュレーション」を追究していらっしゃる先生に、

流体力学の入門のお話を聞かせていただきました。


空気、水、河川、海洋、交通機関、エネルギー、家電製品など、

私たちを取り巻く環境と密接に関わっているのが流体力学。

有史以来、数多くの学者が研究に従事してきた大命題で、

代表的存在として語り継がれているのが、かのレオナルド・ダ・ヴィンチとのこと。

ダヴィンチが残した絵画の中には、

橋脚に川の流れが当たって渦を巻いている構図があり、

この描写が非常に正確であるとされています。


思わず唸ってしまうのが、

およそ200年前には、

既に流体力学を数式に表することができていたものの、

当時は解析には至らず、

コンピュータの出現により、解析が可能になったという経緯。

そして、物理学者はおしなべて、

森羅万象を前に

「どういう法則に支配されているのか」と疑問を抱くものだということ。

公私の別なく、時には寝食を忘れるほどまでに、

こうした感性で世の中を観察することができるなんて、

まさに天賦の才能です。


また、藤田先生が、

近頃、手がけていらっしゃる研究・開発として挙げてくださった

ファンデーション。

主に私たち女性が、ほぼ毎日、肌に塗布する必需品にも、

流体力学が活用されているとは、目から鱗でした。

特にリキッドファンデーションの場合、

肌に塗る段階から、

液体成分が蒸発して乾き、粉の成分がフィットする時に至るまで、

それぞれの過程で流体力学が働いているのだそうです。

世界からも、その高い技術が評価され、

シーズンごとに進化し続けるファンデーションの研究・開発、

これからは、より一層、感謝しながら、

ドレッサーに向かいたくなります。


このように、目に見えるものはもちろん、

目に見えないものにも関わっている流体力学。

その上流を目指して、

来週の講義も引き続き、楽しみにしていましょう。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Ride Like The Wind ( 風立ちぬ ) / Christopher Cross


番組日記 | 2016年4月17日 08:00

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