林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月22日(日)違和感?標準?

今週も、

城西国際大学 観光学部 准教授、

デイビッド・ウィリアムス先生の授業。

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今回は、冒頭、

世界の出国率に関するデータから話題が展開しました。

ヨーロッパ各国をまとめると、リピーターを含めて100%

(ただ、フランスは40%と、中には低い国もあります。)、

イギリスは100%近く、

アメリカと日本は18%。

アメリカと日本は同率ですが、両国は背景が異なります。

アメリカの場合は、大陸の為、

国内に多様な気候風土があり、

わざわざ外国へ旅行しなくても

観光資源が豊かであるという理由があるそうです。


また、デイビッド先生のふるさとイギリスと、ポルトガルは、

大西洋文化として括ることが出来、

食べる魚や、天候、文化など、似ている部分が多いとか、

スペインは、大西洋と地中海、両方に面している分、

双方の恩恵を享受する面白さもあるとか、

地形や、位置、近隣諸国との関連によって、

国民の暮らしや行動が

様々に影響される様子も垣間見られました。


イギリスと日本は、

同じ島国であることから共通点も少なくありませんが、

デイビッド先生が指摘されたように、

地下鉄の路線図や、道路、番地の表示など、

違和感を拭えないものも。

各々、理由を伺っていますと、

親切すぎる、とか、わかりにくい、とか、

デイビッド先生の着眼点に感心すると同時に、

私たち日本人にとっては当たり前のことが

見方を変えると奇異に映る例が、

イギリスと日本にかぎらず、各国・地域ごと、

そこかしこに存在するのだということを、

思い知らされました。


それぞれの国・地域ごとに、

歴史と文化、生活習慣が今の暮らしを作り上げていますので、

どちらが良い悪いと評することは野暮ですが、

日本から外国へ出向くと、

日本の商品・サービスがいかに優れていて、

親切さ、おもてなしを追究し続けた賜物であるかということに

気づくこと、しばしば。


電車が時間どおりに運行されていることも、

宿や飲食店で従業員が客の空気を察することも、

日本が日本らしく育んだ成果であり、

一歩、国外に出る時には無いモノと覚悟しておくと、

結果的にストレスが少なくて済むのは確かです。


私たちの代では途上に終わったとしても、

将来的には、

商品やサービスのグローバルスタンダードが

どんどん発展し、

国・地域同士、良いモノを取り入れながら

切磋琢磨、成熟の傾向を見る時が訪れるかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU
  
   ( 君の瞳に恋してる ) / Boys Town Gang


番組日記 | 2015年2月22日 08:00

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