林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

12月7日(日)人間力

今週は、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

及川善弘(おいかわ・よしひろ)先生の授業でした。

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1週目の今日は、

先生が日活撮影所へ就職された際にお受けになった

助監督試験の内容や、

撮影現場の慣習などを中心に伺いました。

試験では、一般常識を問うテストの他、

共通したテーマの下、

ドラマのストーリーを

原稿用紙2枚程度で作り上げるものもあったとのこと。

以来、30年以上の歳月を経た今では、

撮影所や映画会社で助監督試験を行う所がなくなり、

つまり、

人材を育成する仕組みがなくなってしまったのだそうです。


労働者側にとっては、

給与を受け取りながら学ぶ時代が終わり、

各々の道やスタイルで学び、技術や能力を会得しつつ自分の立ち位置を模索する、

フリーランス中心、

個が尊重される時代へとシフト。

作品毎に撮影チームの構成=座組を選ぶことが出来る自由度が増した利点もあり、

一方で、

次の作品がいつ制作されるのか、

その座組に入れるのかどうか不安定という見方もあります。


及川先生は現在、

学生さんたちと共に、

映像制作を通じて ' 人間力 ' を高めるべく、

努めていらっしゃいます。


映画を観る側が百人百様に受け止めるのと同じように、

映像を作る側もきっと、

作品を生み出す現場に身を置きながら、1人1人様々な課題に取り組み、

それぞれの思いを託していくことでしょう。

自分の命が終えた後も、作品は幾久しく残り、

出会ったことのない人々との心の交流も無限大に存在する -

作品作りというのは、なんて素晴らしいものなのかと思います。


教え、教えられ、

あるいは、

送り手、受け手といった立場に関わらず、

お互いを高め合うことの出来る力こそ、

まさに文化、まさに人間力です。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年12月 7日 08:00

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