林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

11月9日(日)無になる。

今週は、

城西大学 経営学部 助教、

千葉佳裕(ちば・よしひろ)先生の授業でした。

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先生は、男子400mハードルの元選手で、

自己ベスト48秒65という日本歴代7位の記録を保持。

現在は、コーチング学をご専門とされ、

城西大学陸上部の顧問・監督をお務めでいらっしゃいます。


ハードル競技と出会ったのは、

少年野球で、勝敗のかかった最終回、外野フライを落球し、

サヨナラ負けを喫したことが契機となったというエピソードを

明かしてくださったほか、

もともとは弱い心と闘っていらしたという、

他人に語るには、かなりの勇気を要する思いも話してくださって、

千葉先生という人物の

実に人間らしい部分が浮き彫りとなりました。


陸上競技に限らず、

スランプや挫折は、

生きている間、付き合わざるを得ないモノでもあります。

日々、地道にトレーニングや準備を重ねる中で、

心は不安と自信の間を揺れ動き、

試合・本番の前日には、

その振れ幅が狭まって集中でき、次第に無になっていくのが、

1つの理想形なのだそうです。


肉体的なトレーニングをコツコツ積み重ねていると、

これだけやったのだから自分は大丈夫、

必ず成功する、勝てる、と思えるようになりますが、

そのタイミングで、

本調子が出せなかったら、とか、

今まで経験したことのない失敗をしてしまったらどうしよう、とか、

精神的に良くないイメージを抱いてしまうことで、

100%の力を出し切れなくなってしまう ―

冷静に考えると、あるいは、第三者が考えると、

しごく当然のことですが、

当の本人は、実直に取り組んでいる分、

弱い自分の存在をも認め続けていかなくてはなりません。


「やるだけやったら、あとは無になるだけで、無駄ではない」、とは、

正蔵師匠が仰るとおり。

昨日より今日、今日より明日は、

きっと強い心になっていられるよう、

今日も前を向いて。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  My Cherie Amour / Stevie Wonder


番組日記 | 2014年11月 9日 08:00

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