林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月2日(日)成熟への過程

今週は、

城西大学 経営学部 准教授、

柳下正和(やなぎした・まさかず)先生の授業でした。

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財政学や地方税制がご専門の先生に、

今年4月の消費税増税について、解説していただきました。


1989年4月に当初3%で導入され、

1997年4月から5%へ、

今年4月からは8%に引き上げられることが決定している消費税。

さらに、

来年10月からは10%にまで引き上げられる予定ですが、

今の日本の財政状況を考慮すると

予定どおり引き上げられるのは避けられない様子。


金融緩和、財政出動、成長戦略を柱とする、

いわゆるアベノミクスの恩恵を受けているのは、

目下、

金融商品を保有する高齢者の方々や投資家などが中心で、

私たち一般庶民のレベルが景気回復を実感するのは

まだ先のようですが、

好景気の層が全体の景気を引き上げてくれるのを期待しつつ、

私たちは、監視の目を光らせていかなくてはなりません。


1つは、増税分の税収の使い道。

安倍総理大臣は、

昨年10月1日、消費税を8%へ引き上げることを決定したと発表した際、

持続可能な社会保障を充実させる為と説明していました。

本当に公約どおりの使い道が実現するのかどうか、

情報公開を求める議員の姿勢を見届けながら

予算・決算の内容をチェックしたいところです。


そして、もう1つは、

景気回復の質。

かつてのバブル期のような実態を伴わない経済は、

成熟した社会には相応しくありません。

1人1人が労働の対価として相応しい賃金を手にし、

納税の義務を果たした先には、

国民1人1人が地に足のついていることを実感できるような

安定した経済の実現が期待されます。


私たちは今、様々な分野において、

成熟への過程を歩んでいる ―

次の世代、そのまた次の世代に

より成熟した社会を形作っていくために、

過程の大切さを実感しながら

過ごしてまいりましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You're Only Lonely / J.D. Souther


番組日記 | 2014年2月 2日 08:00

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