林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

6月4日(日)くさい中にも愛あり

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業。

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今日は、臭いにおいをめぐるお話あれこれ、という回でした。


授業中、正蔵師匠から私に、

「人の口臭が気になった場合、
 
 言葉のプロとして、どう伝える?」と質問があり、

私なりに精一杯答えたくだりがありました。

私が挙げたのは、例えば...

「私、昨日、焼き肉食べまして、くさいかもしれません」

ですとか、

「歯医者さん、行かないといけませんね」など、

キーワードを入れ込むことによって、

「自分のにおいは大丈夫かしら」、と気づいていただければという案。

直接の物言いでは、傷つけ合ってしまいがちな話題ですが、

家族や親しい間柄で、お互いを思いやる心があれば、

はっきり伝えた方がよい場合もありそうです。

回りくどい言い方を選ばないのは、

本人の健康や社会的立場を優先すればこそ。

そう思える人同士なら、

必要以上に傷つくリスクを抑えられる気がします。


授業の後半では、

落語の「酢豆腐」に始まり、

くさや、納豆、キムチ、チーズなど、

くさい食べ物のお話も。

独特のくささは、

発酵することでできる酪酸のにおいで、

酪酸は、

腸内細菌が生成し腸に常在する酪酸菌から発生するものなのだそうです。

くさいけど美味しい、

くさいほど大好き、という、この不思議な感覚は、

自分の中にもともとあるモノで、

欠乏すると欲するようにできているから。

くさいことには変わりありませんが、

知らなかったことがわかると、視界が広がり、

くさい中にも愛おしさが増して、

なにげない日常生活さえも、ステップアップするものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Karma Chameleon ( カーマはきまぐれ ) / Culture Club


番組日記 | 2017年6月 4日 08:00

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