林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

6月12日(日)投資に値する本物を

今週は、

城西大学 現代政策学部 教授、

佐藤純訟(さとう・じゅんしょう)先生の授業でした。

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商法がご専門の佐藤先生に、

「高校生でもわかる株式のお話」をテーマに、授業していただきました。


2009年から紙の株券が廃止され、

ペーパーレス化、電子データ登録化がなされました。

その背景には、紙の株式に盗難・紛失のリスクがあり、

取り引きで受け渡しをする際、偽物が横行するなどのデメリットを

解消する目的が。

電子化されて以降は、保有する株式に関して、

各株主のもとへ、メールや郵送で随時、確認情報が送付され、

安全性が確保されたという経緯があるのだそうです。

また、かつての紙時代には、額面株式と無額面株式が存在した株券が、

現在は、無額面株式のみとなっています。


株主が持つ権利には、大きく分けて自益権と共益権があり、

個人投資家にとっての自益権は、

配当請求権、共益権は、株主総会での議決権が主なものとなります。

配当に関しては、

利益がないのに配当することを禁じる、

通称・ ' タコ配当 ' と呼ばれる法整備がなされ、

配当は剰余金を原資にするよう定められています。


投資とは、本来、

長期間を見据えて会社を育てることを最たる目的としてきたはずですが、

近年では、株価が下降すると経営に介入したり、売り抜けたりする、

中・短期で回収を目指す外資系投資ファンドの動向などが顕著になってきています。


株主さんにとっては、今日の内容は、

ごく初歩的な当たり前のお話だったことと思いますが、

投資経験のない私にとっては、新鮮なことばかり。

これから日本の企業や商品・サービスへの投資を検討される外資系のご関係者には、

どうか、対象の質を見極めて、本物を育てていただきたく、

また、自国の商品・サービスを世界に発信する立場の私たちは、

本物を大切にできる多角的な視点を培い続けていたいと、

強く願います。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Jessie's Girl / Rick Springfield


番組日記 | 2016年6月12日 08:00

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