林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

5月28日(日)生き、そして、生かされ

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業でした。

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今回のお話の入り口は、フェロモン。

多くの哺乳類は、嗅覚によって異性を識別し、

オスは、相手が妊娠可能かどうか、判断する一方、

人は、およそ10万年前を境に嗅覚が衰え、

服装や体形など見かけで、性別を識別するようになったのだそうです。


先生がご紹介くださった研究の中で特に感慨深かったのが、

オランウータンの事例。

つがいのオランウータンを飼育する とある動物園で、

オランウータンに繁殖行動のビデオを見せたものの、

相手の匂いに興味を持つことも、まして繁殖行動に移ることも、

なかったのだとか。

飼育されている個体だからなのか、

視覚を使って学習することが困難だからなのか...、

理由は定かではありませんが、

オランウータンの中には、

本能だけで生きているのではない個体も存在することが、垣間見られる事例です。


人として生きていると、

理性でコントロールできるところと、

好き嫌いが無条件に分かれてしまうところ、

我が心と身体にも、両方が共存していることを実感しますが、

空気のにおいから季節の移ろいを感じたり、

空腹時に欲する食べ物を摂取したり、

生きていると自覚するだけでなく、

生かされていることも思い出しながら、

日々を過ごしていたいと思う授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   I Wish / Stevie Wonder


番組日記 | 2017年5月28日 08:00

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