林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

3月12日(日)突破を期す日本

今週も、

城西大学 経営学部 教授、

清水公一(しみず・こういち)先生の授業。

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今回は、

広告代理店の成り立ち、

屋外広告、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、インターネットといった

媒体の市場占有率の変遷、

日本の大学に広告学科が存在しない背景など、

歴史から世相に至るまでのお話を伺いました。


アメリカでは30以上の大学に、

中国では200以上の大学に設置されている広告学科。

日本で開設するには、

例えば、

広告・マーケティングに止まらず、

経済学、経営学、哲学、歴史学なども網羅すべくカリキュラムを拡大し、

かつ、

企業側も広告宣伝の専門職として採用するようになれば、

世界基準に近づくことが期待できますが、

実現は...難しいようです。


そして、

後半で解説していただいたのが、

清水先生が1972年から提唱されていた共生マーケティングという考え方。

言わば、現代版の三方よし。

明治維新以前、近江商人が大切にしていた、

売り手よし、買い手よし、世間よし、という、三方よしの精神が、

規模と形を変えてよみがえった感があります。

売り手市場から、消費者重視の市場へ成熟するには、

必要不可欠な概念で、

先生の考え方に、時代が後から追いついたと言えますし、

ひとたび、バランスを欠いたとしても、

やがて、上手に持ち直す、

人間社会の自浄作用と捉えることも。


様々な分野でガラパゴス状態にあることを痛感させられる、日本。

ただ手をこまねいて、押し寄せる波を待つよりも、

1つでも2つでも突破口を開いた方が、

生を受けた者として断然、能動的、主体的な営みであるはず。

先人たちも、そうして現状打破と原点回帰を繰り返し、

社会の成熟を目指してきたのでしょう。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年3月12日 08:00

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