林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

12月6日(日)使用上の注意

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

長谷川哲也(はせがわ・てつや)先生の授業でした。

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医療薬学分野のうち、

薬物の体内動態がご専門の先生は、

主に、貼付薬 = 貼り薬に注目して、

その進化を研究していらっしゃいます。

貼り薬には、

貼った所に効くものと、血液に入って効くものとがあり、

対象となる症状と、

効く時間、効果の強さに合わせて、使い分けられているのだそうです。


また、貼り薬には、初回通過効果や経皮治療システムといった利点があり、

現段階では、実用化されたものは一部に止まっているものの、

将来的には、活用分野の拡大が期待されています。


初回通過効果とは、

一般的な飲み薬が、小腸で吸収された後、肝臓で分解され、

薬剤の一部が体内に入らないデメリットがあるのに対し、

貼り薬は皮膚を介して体内に入る為、

分解されないということを意味し、

血液を介して効く、経皮治療システムによって、

例えば、

認知症の患者さんなど、

薬を飲んだか否か記憶していない場合には、

周囲の人が、貼ってあるか否か確認することによって

服用の判断が可能となります。


薬学の分野も、

技術革新や製品の改良が どんどん進んでいますが、

最終的に使用するのは、私たち1人1人。

正蔵師匠のように、

腰の痛みでお辛い時など、

ついつい

貼り薬を多く貼ってしまった経験がおありの方もいらっしゃるかと思いますが、

お薬は、くれぐれも、

用法・用量を守って使うよう、心がけましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   My Cherie Amour / Stevie Wonder


番組日記 | 2015年12月 6日 08:00

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