11月6日(日)原始の機能のメッセージ
今週も、
城西国際大学 環境社会学部 教授、
川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業。
香りを察知する嗅覚の神経は、
大脳の理性を司る部分を通らずに働く為、
不安や情動、おそれを感じる原始的な脳に刺激を与え、
感情、欲求に直接作用する性質があるとのこと。
正蔵師匠が、
お父様である初代・三平師匠の着物を久しぶりに出された際、
しみついた香りから、
お父様の思い出が瞬時によみがえったと仰っていましたように、
似たような経験は、きっと誰しも一度はあることでしょう。
古いアルバムをめくった途端、青春時代に戻ったり、
空気の匂いで季節の移ろいを感じたり、
初めて訪れた土地なのに、
街の匂いから、ふと懐かさを覚えたり・・・。
嗅覚、香りの記憶というものは、
人生を豊かにしてくれる重要な要素だと感じます。
そして、今回の授業の後半は、フェロモンのお話。
もともとは、
新生児期の四肢動物が、母乳を得る為、乳首の場所を知るのに必要な
鋤鼻器と呼ばれる器官が察知するもので、
人間の場合、成長に伴って鋤鼻器が退化してしまうと、
フェロモンを感じることは、ほとんどなくなるのだそう。
人間がフェロモンを感じるとすれば、
写真など、
視覚から受ける影響が圧倒的に大きいということがわかっています。
人間と同じ四肢動物の中でも、
オランウータンは視覚ではなく嗅覚で興奮するそうですし、
フェロモンの研究自体は、
昆虫に存在することが発見されたのが最初ということで、
理屈で説明しきれないことを、どこまで解明できるのか、
あるいは、後世に至っても、解明は難しいのか、
フェロモンの世界には、
生命の神秘へと繋がる、なかなか奥深いものがありそうです。
石川真紀
番組日記 | 2016年11月 6日 08:00
林家正蔵 プロフィール
本名<海老名泰孝・えびなやすたか>
1962年12月東京根岸生まれ。
1978年4月
高校入学と同時に林家こぶ平として落語協会に所属。
1981年5月
二ッ目昇進。
1987年5月13日
真打試験合格。最年少で13人抜き昇進。
1989年3月18日
浅草芸能大賞 新人賞受賞。
1990年6月
国立花形演芸大賞古典落語金賞受賞。
2005年3月21日
九代 林家正蔵 襲名。
2005年9月
城西国際大学人文学部客員教授就任。
2005年12月
浅草芸能大賞 奨励賞 受賞。
【映画声優出演】
「うしろの正面だあれ」
「平成狸合戦ぽんぽこ」など
【TVドラマ出演】
TVドラマ「天うらら」・「お美也」など
その他、TV番組司会などメディアに多数出演
【著書】
角川書店「お江戸週末散歩」
集英社「落語いってみよう、やってみよう」
岩崎書店「林家正蔵と読む落語の人びと、落語のくらし」など、他多数。
林家正蔵オフィシャルサイト「蔵の塩梅」 http://www.sanpeido.com/shozo/
石川 真紀(いしかわ まき)
文化放送アナウンサー
4月16日生まれ、秋田県出身。早稲田大学卒業、A型。
プロフィールページ http://www.joqr.co.jp/announcer/ishikawa.html
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