林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

11月13日(日)紙と声

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 教授、

鈴木崇弘(すずき・たかひろ)先生の授業でした。

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政治分析のスペシャリストでいらっしゃる先生に、

今回は、

「 選挙権年齢の引き下げから見る、

  国民の社会への責任 」をテーマに、

ご教授いただきました。

選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初の国政選挙となった

今年7月の参議院選挙では、

全体の投票率が54.7%となり、

年代別の内訳を見てみますと、

18歳が約51%、

19歳が約39%で、

20代が約30%だったのを考えると、

まずは投票用紙に記入し、投じるという行動を実践した18歳、19歳が、

それだけ存在したことの表れと評価されています。


選挙のたびに話題となるのが、

「 投票に行っても行かなくても同じ 」とか、

「 誰が当選しても、世の中、変わらない 」などの声。

個人の思いとしては理解できる部分もありますが、

鈴木先生が仰っていた、

「 投票に行かないということは、

  現状を肯定してしまうことと同じ 」という言葉が

胸に刺さります。

民主主義とは、一度の選挙で有権者の声が届くものではなく、

1回1回の積み重ねであり、

面倒くさくも、遠回りとも感じられるもの。

つまり、自分の代だけのことではなく、

物事を長いスパンで見る視点が欠かせないということを、

有権者として心に留めておきたいですし、

候補者も、自分の任期にかぎって考えるのではなく、

相当な要職であることを自覚してほしいものです。


国会前などでのデモや、

学生団体、市民団体の運動が活発化している昨今、         

選挙後の政権運営を危惧をもって注視する国民の存在が

いかに大きいかということが、

国内外に発信されています。

投票用紙には反映されない、声なき声、

静かな怒りを合わせて受け止める想像力が、

為政者には必要です。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   At Seventeen ( 17才の頃 ) / Janis Ian


番組日記 | 2016年11月13日 08:00

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